Nikon 1 BODY × Nikon-F LENS
ボディ:Nikon 1 V2
マウントアダプター:Nikon FT1 Adapter
レンズ:AF-S 80-400mm F4.5-5.6G ED VR
マウントアダプターと言えば、メーカーの異なる互換性の無いレンズを組み合わせて写真を撮るというのが大方の楽しみ方ですが、今回はボディとレンズも共にNikonという遊び方を紹介します。
2011年10月。カメラ小型化の波に乗ってデビューした「Nikon 1シリーズ」は、1インチセンサー(ニコンCXフォーマット:13.2×8.8mm)を搭載したミラーレスカメラ。
このカメラに従来の35mm版レンズを装着すれば約2.7倍の焦点距離に相当する画角を楽しむことができるのです。
更にニコン純正の「マウントアダプターFT1」と組み合わせれば、AF撮影や手ブレ補正機能といったレンズの機能をそのままに使う事ができるメリットも。
強力な望遠効果とAF機能が使えるというカタログスペックを信じて、無謀にも航空写真に挑戦してみました。
今回使用したレンズは「Nikon AF-S 80-400mm F4.5-5.6G ED VR」。
スーパーEDレンズのほか、ナノクリスタルコートを採用したレンズは、超望遠ズームでも鮮明な画像が得られるとして人気の1本です。
「Nikon 1シリーズ」との組み合わせではなんと216-1080mm相当の望遠撮影が楽しめるのです。
撮影しての正直な感想は、AF性能に少し不満を感じました。
マウントアダプターを介してもAFが使えるというだけで喜ばないといけないのかもしれませんが、瞬時に捉えるNikon 1シリーズの快適なAFに慣れてしまうと、AF合焦の遅さはやはり気になります。
ただしそれは最初のターゲットを捉えるまでの話。一度食いついてしまえば目の前を高速で横切っても離さない安定感があるので、余裕を持って構えればカバーも可能でしょう。
最新の高画質レンズだけあって描写に不満はありません。
細かなビスなど機体の細部までしっかり捉える素晴らしい解像力です。
点滅する航空灯も綺麗に写りました。
一眼レフを越える高速連写が楽しめるので、タイミングが難しい被写体を捉えるのも容易です。
ジェットエンジンの発する熱で背景が陽炎のようになります。
肉眼では気づかなかった様子をしっかり見る事ができました。
羽田空港の第2旅客ターミナルから東京湾上のD滑走路を離陸するB787を撮影。
遠景は霞がかかっている生憎の空でしたが、機体の姿はしっかり捉えているのに驚きます。撮影場所から滑走路までは約3kmほど離れているということを考えればなおさらです。
今年の春、国内の航空会社から姿を消したジャンボ機。大きな機体のイメージをそのままに大迫力で捉えることができました。
今回の撮影は全て手持ちで撮影しました。
コンパクトなカメラに1570gの大型レンズの組み合わせはとてもアンバランスですが、グリップ一体型の「Nikon1 V2」との組み合わせのおかげで、軽快にかつ安定して撮影することができました。
他のNikon 1で撮影する時はカメラにグリップを付けることをおすすめします。
快適な機能の他にも撮影情報の記録など、純正での組み合わせによる恩恵は多大な物でした。
そして今まで想像もしなかった超望遠撮影がここまで手軽になったことは嬉しい限りです。野鳥やスポーツ観戦などいろんなジャンヌの撮影に挑戦したくなりました。
皆様もぜひ超望遠撮影を体験してみてください。
Photo By MAP CAMERA Staff