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100年目の鮮鋭。『Leica SL2』で撮る『CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM』

100年目の鮮鋭。『Leica SL2』で撮る『CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM』

2023年02月04日

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

今回使用する『CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM』はPlanarというレンズ構成の誕生100周年を記念して1996年に1000本限定生産されたレンズです。開放から非常に鋭く解像するF1.2の標準レンズという非常に稀有な性質を持った一本です。本レンズは中央部はもちろん周辺部まで非常にシャープ。そして色ノリはCONTAXレンズらしく非常に良好。100周年を記念しメーカーが本気で作り出したレンズ、そしてLeicaが作り上げたマルチパーパスモデル『Leica SL2』の組み合わせはどのような世界を見せてくれるでしょうか。

プラナータイプは同社の50mm F1.4,F1.7,G35mm F2をよく使用していました。まず「プラナーと言えば」の後ボケをご覧ください。開放なのでもう少し像が潰れると思いましたが全体的にシャープネスが高いです。T*コーティングは当然のように優秀で、ゴーストを出そうといじわるに色々な角度で光源に向けましたが僅かにフレアが出る程度に抑えてくれました。

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/10000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

PlanarはPlane(=平面)を語源とし、面を面として捉えてくれる非常に優秀なレンズです。なんとか収差らしい収差を出してやろうと頑張ってはみたものの、中央下の噴水を少し滲ませるのが限界でした。こってりとした色ノリ、白塗りの壁面でオーバーに振っても耐えるレンズ性能、中央部を引き立てるかのような周辺減光がたまりません。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

描写の美しさは言うまでもありません。『CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM』は光情報、色情報、その場の空気感、ガラスの透明感を余すことなく写し取り、ボディへ伝える。レンズから情報を受け取った『Leica SL2』はLEICA Maestro IIIを通して最高画質の1枚を作り出す。それぞれが最高の仕事をすることで最高の成果物ができる、そういう印象を受けました。縦構図が厳しく手ブレしそうだった為ISOを上げるか迷いましたが、手に馴染むグリップに助けられなんとかピントを外さず手ブレを起こすこともなく撮影できました。

 

絞り:F8 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

開放から十分以上にシャープなこのレンズを敢えて絞る、そういう時もあるでしょう。F4からメキメキと解像度を上げると同時に被写界深度も増し、全体的に均一でシャープな性格に変わっていきます。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

最短まで寄り、更にアダプターのヘリコイドを少し伸ばしました。もう背景に何があるのか分かりません。しかしながら、メーカーが想定していない近距離でも合焦部の質感表現は極上です。寒い寒いと肩を竦めコートの襟を立てている我々とは違い、植物はもうそこまで来ている春の足音を感じ取っているようです。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/5000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

F1.2から生み出される立体感は圧倒的です。ともすればどこに主眼を置いたのか分からない、ぱっとしない1枚になるかもしれないと思いながらシャッターを切りました。するとどうでしょう。こんなにも所狭しと水仙が生えている中で、筆者が狙った1房だけが異様な立体感と透明感を持っています。

これをフィルムボディ時代のレフ機で使用するのはさぞ大変だったことでしょう。開放から鋭すぎるが故にピントピークが掴みにくく、筆者は拡大表示をしながら撮っているにも関わらずミスショットすることもちらほら。難しいながらも楽しい、使いこなせればもっと良い景色を見せてくれる。そう思いながらカメラを構えるのは久しぶりでした。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + CONTAX Planar T*55mm F1.2 MM

 

 


 

開発時、京セラとしてはインパクトのある「50mm  F1.0」を所望したそうですが、Zeiss財団技術者が「解放からきちんと性能を発揮する55mm F1.2にすべきだ」という意見を通して本レンズが発売された話はあまりにも有名です。Planar100周年という節目の年に発売されたレンズがスペックだけのはったりレンズであってはならない、という技術者の思いや魂が込められた一本だと私には感じられました。ずっしりとした鏡筒からは中に多くの硝材が使用されていることを容易に想像させ、100Jahreという文字はそれだけで所有欲を満たしてくれます。

今や貴重な逸品で、お目通りかなうことすら珍しくなってきた本レンズ。飾ってよし、手に取ってよし、使ってよしの三拍子揃った特別な一本です。

 

Photo by MAP CAMERA Staff

 



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