使いやすいバリアングル液晶モニターを搭載した人気のニコンD5000シリーズが待望のリニューアル!
より先鋭感の増したロパスフィルターレスのCOMSセンサーや色再現性が大幅に向上した新しい画像処理エンジンを搭載するなど、上位機種を凌駕するようなスペックに期待が膨らみます。
早速新しくなった「D5300」を引っさげて撮影に出掛けてきました。
最初の1枚目で、新しくなった2416万画素ローパスフィルターレスのCMOSセンサーの威力を感じる事ができました。
強い日差しが薄い葉を透かしている様子はもちろん、暗部の葉の1枚1枚、ちょっと濁った水面の様子など、画面の隅々まで細かく描写しているのが分かります。
記録画素数6000×4000は前モデルのD5200と同じですが、ローパスレスのセンサーになったことでより細かいところまで描写している様に感じます。
新しくなった画像処理エンジン「EXPEED 4」の優れた性能も見逃せません。
光のグラデーションを瞬時に見極めて、見た目どおりの色を忠実に描き出してくれました。
もはやISO 1800位では高感度と言わないかもしれませんが、小さなAPS-Cセンサーでもノイズ感の無いクリアーな描写に驚きます。
都心でもチラホラ見られるようになってきた紅葉。
木々の隙間から溢れる秋の強い日差で、思う様な色再現が難しいシーンでも見事な再現力です。
レンズキットとしてセット化されている「AF-S DX18-140mm F3.5-5.6G ED VR」の描写も素晴らしいの一言。
さすが最新レンズと言うこともあって、コントラストの高いクリアな描写です。
レンズの描写力を存分に引き出すローパスレスセンサーには最適なレンズと言えます。
大きなボケ味の単焦点レンズを装着しても解像感が高い分、ボケの中にもしっかりと芯を感じることができます。
背景同士が喧嘩することなくスッキリとしたボケ味を楽しむことができます。
透明感の高い描写はガラス越しでも、被写体の質感をしっかり伝えてくれます。
アンティークなミシンの質感やスタンドライトの明暗具合もしっかり再現してくれました。
最高秒間約5コマ/秒の高速連写と早いAFシステムが、動体の被写体をしっかり追尾してくれます。
さらには架線柱に張られた網など細かい箇所もしっかり描写している上、明暗の差が激しい被写体でも適正露出をしっかり導き出してくれるなど、カメラとしての基本性能の高さを改めて感じました。
上位機種と遜色の無い高画質と高性能が、約530gの軽量ボディに収まっているのだからさらに驚きます。ちょっと距離のある撮影行程でも、苦にならない重さは大きな魅力です。
軟弱なプラスチック製と思いきや、特殊形成された炭素繊維を用いた新素材との事。グリップの感触も良く、手になじむ使い勝手の良さがありました。
自由なアングルでの撮影を容易にするバリアングル液晶モニターも忘れてはいけない機能の一つです。
足下や高い位置からの撮影に重宝するのは当然として、バリアングル液晶はカメラを胸元に押しつける事で、手持ち動画撮影時のホールディング性の向上にも一役買ってくれました。
コントラストAFの早いピント合わせに加え、ライブビューへの切り換えや動画撮影ボタンが全て上部に集約されているので、上から覗き込むスタイルでの撮影が快適に行えました。
他にもWi-Fi機能をカメラ本体に内蔵する嬉しい進化がありました。
カメラのメニューからWi-Fi機能をONにしてスマホのWi-Fi設定を開けばすぐにスマホでカメラを認識。ライブビュー画像を見ながら離れた位置から好きなタイミングでシャッターが切れるので集合写真に重宝します。もちろんバリアングルの液晶を被写体側に向ける事も可能ですが、手元で細部まで確認できるのはとても便利です。
小さいボディに高画質と使い勝手の良さ。さらにはスマホとの連携機能など、機能てんこ盛りの欲張りなカメラです。
Photo by MAP CAMERA Staff