タムロンの大人気望遠ズームレンズがおよそ5年ぶりのリニューアル!その名も『TAMRON SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2』。
まず目に飛び込んでくるのが、一新されたそのデザインです。キラリと輝くルミナスゴールドのブランドリング、洗練された無駄のないレンズデザイン。そして、末尾につく「G2」の2文字。G2…Generation2として次世代のレンズへと生まれ変わった『SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2』は、果たしてどんな描写を魅せてくれるのでしょうか。早速撮影へと向かいました。
冒頭の写真から焦点距離200mmのF2.8と、このレンズの良い所をぜいたくに使ってみました。曇天での撮影だったのにも関わらず、すっきりとヌケの良い描写を魅せてくれたこのレンズには感謝しかありません。
私がこのレンズを見た時にまず驚いたのがその「値段」です。フルスペックの望遠ズームなのにこんなに安いの?!と一瞬目を疑ってしまいました…。純正の同等スペックのレンズと比べてみても約10万円ほど安いです。
しかも、使ってみるとその価格からは推測できないくらいに高性能。レンズ側面のスイッチのおかげで直感的な操作もしやすく、画質の面だけでなく機能面でも非常に充実している1本であると感じました。
このレンズを触ったことがある方ならご存知だとは思いますが、AFの速度と精度がとにかく素晴らしく、スッと吸い付くようにピントが合うのです!本当に文字通り被写体に「吸い付く」んです。これにはかなり驚かされました。また、望遠レンズの要になるといってもいい手ブレ補正機能は約5段分。前モデルと比べて1段分パワーアップしています。
まだ触ったことの無い方はぜひ一度体験してみてください…。このレンズ、凄いですよ。
使用機材:Canon EOS 5D Mark IV ボディ + TAMRON SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2 A025E(キヤノン用)
一緒に撮影に行った友人にモデルになって貰いました。本レンズはポートレートでも十分に活躍してくれます。
もうすぐ桃の節句…ひな祭りがやってきます。少し前までバレンタイン一色だった街中が一転して、ひな人形を見かけることが多くなりました。
この日もひな人形に遭遇したのでガラス越しに撮影をしましたが、ガラス越しであることを感じさせないほどにクリアな写りです。
A001、A009、そしてA025…。3世代目となるタムロンの70-200mmですが、最短撮影距離が2世代目であるA009より約35cmほど縮まり、A001と同じ95cmを実現しています。最短撮影距離が縮まるとそのぶん表現の幅が広がるので、これはかなり嬉しい変更点ですね。
本日の撮影場所は鎌倉。写真に写っているのは鎌倉で生まれた「玉縄桜」という桜です。ソメイヨシノがベースとなっている桜のようですが、色はソメイヨシノよりやや濃い印象。鎌倉生まれということもあって、この日はたくさんの玉縄桜に遭遇することができました。
玉縄桜は3月上旬が見ごろだそうなので、早めの桜を楽しみたい方はぜひ鎌倉へ!
使用機材:Canon EOS 5D Mark IV ボディ + TAMRON SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2 A025E(キヤノン用)
さて、今日の最終目的地である由比ヶ浜へとたどり着きました。ぐっと絞って望遠で遠くの方を捉えましたが、細かい所までしっかりと写しだしてくれています。
今回は使用していないのですが、本レンズはタムロンのテレコンバーター『TC-X20』と『TC-X14』に対応しています。AFにも対応している専用のテレコンなので、より望遠での撮影を楽しみたい方にはぜひおすすめしたいアイテムです。2倍のテレコンを付ければ最大で400mmの撮影を楽しむことも!
また、同じく別売の『TAP-in Console』を使用することで最大で24領域のピント調整やフォーカスリミッターのカスタマイズを行うことが出来るのもメリットのうちの1つ。メーカーに調整に出さずとも、自宅で自分好みにカスタマイズできるというのが良いですよね。
海のそばで楽しそうにはしゃぐ学生さんたち。この日はそれほど寒くなかったので、同じように海のそばで写真を撮り合うカップルや家族連れであふれていました。
この立体感は望遠レンズでないと出せません。開放で撮影をしたので周辺の光量落ちが顕著に見られますが、そのおかげで被写体がより強調されました。
本レンズに搭載されている手ブレ補正機能には、VC MODE1(通常)、MODE2(流し撮り専用)、MODE3(シャッターが切れる瞬間のみ補正)の3つのモードがあります。
せっかく「流し撮り専用モード」なんて便利なものが搭載されているので、流し撮り撮影に初挑戦してみました!…曇天のため背景が少し味気ないですが、鎌倉の海の横を走っていた車を流し撮り。
流し撮り初心者の方でも簡単に流し撮りを楽しむことができる画期的な機能なので、ぜひこのレンズを手に入れた方は流し撮りにチャレンジしてみてください!
アンバランスな場所で器用に毛づくろいをしているカモメ。本レンズはAF性能がとても良く、先ほど紹介した流し撮りはもちろんのこと「ここだ!」と思った瞬間を切り取ることを得意としています。解像感や写りの素晴らしさだけでなく、シャッターチャンスを逃さない。非常に優秀なレンズです。
『TAMRON SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2』いかがでしたでしょうか。
本レンズは約5段分の手ブレ補正機能が搭載されているため、望遠側でも安心して撮影をすることが出来ました。また、「ピントが吸い付くように合う」と冒頭で書きましたが、精度の高いAFと手ブレ補正のおかげか今回の撮影で手ブレによる失敗はほとんどありませんでした。
また、三脚座はアルカスイス互換と前モデルと比べてより使いやすくなりました。もちろん三脚座の着脱も可能です。
1つ気になる点があるとすれば、側面の操作スイッチが割と軽い力で変わってしまうことでしょうか。撮影に夢中になるあまり、気付かないうちにスイッチを操作してしまっていた…なんてこともあり得ますので、撮影の際に「おや?」と思ったときはスイッチを確認してみるといいでしょう。
逆に言ってしまえば、1日使用していて気になった点はそれだけです。
「純正のレンズはちょっと高くて手が出ない…。」という方にも十二分に満足していただけるハイスペックな望遠ズームレンズ。流し撮りモードがあったりテレコンに対応していたりと、用途に合わせていろいろな楽しみ方のできる汎用性の高いレンズのご紹介でした。望遠ズームでお悩みの方に胸を張っておすすめ出来るレンズです!
Photo by MAP CAMERA Staff