35mm換算で28-300mmに相当する高倍率ズームレンズの「AF-S DX 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II」は、4段分に相当する優れた手ブレ補正機能もあって非常に使いやすいレンズです。ズーム全域でクリアな描写で、これ1本あれば大丈夫と思わせる綺麗な写りを見せてくれます。
50cmまでの接写も可能なこのレンズは、単にズームだけではなく遠近感を演出した構図なども自由自在。まさにアクティブに動けるレンズです。
自重により鏡筒が勝手に伸びてしまうのを抑えるロックがあるのも嬉しい機能です。「肩から下げている時に勝手にレンズが伸びてぶつけてしまった」なんて事になったらアクティブに動けませんから…。
ナノクリスタルコートではないもののスーパーインテグレーテッドコーティングにより、フレア・ゴーストを軽減し高い透過率を誇るというレンズは確かに色乗りが良く、暖かな日差しの温度感や羽毛の質感をより鮮やかに感じ取ることができます。
明暗のコントラストも良好です。暗い逆光の運転席の質感から明るい外の様子まで違和感なく描写しています。
他にもAPS-Cサイズで同焦点距離のレンズが、レンズメーカーから多数リリースされています。いずれも高画質で優れた手ブレ補正機能と甲乙付けがたい性能を持っていますが、ニコン純正には他には無い大きなアドバンテージがあります。それは望遠側での開放F値が5.6であるということ。(他社はF6.3)その分レンズが重いという不利な面もありますが、カメラボディー側でのAFセンサーの性能をフルに引き出す明るさを維持することにより、望遠側でもより安定したAF性能が感じ取れました。構図に併せてスムーズに反応してくれるAF性能の高さは、「さすがメーカー純正は違う」と素直に感じさせてくれました。
Photo by MAP CAMERA Staff
使用機材:Nikon D300 +AF-S DX 18-200mmF3.5-5.6G ED VRII