本日発売となった『TAMRON 70-300mm F4.5-6.3 DiIII RXD』。タムロンのフルサイズミラーレス一眼用として初めての300mmをカバーする望遠ズームレンズです。300mmクラスのフルサイズミラーレス用望遠ズームレンズとして世界最小・最軽量であり、手軽に望遠撮影を楽しむことができます。今回は、ソニーFEマウント用のこのレンズを『SONY α7 III』に装着し撮影へ出かけました。
この日は清々しい晴天で、気温も半袖で過ごせるほど暖かかったので、海に向かいました。秋のからっとした気持ちの良い風が吹く中、沿岸の道路を疾走するバイク。しっかりとAFが追従してくれたお陰で快適に撮影できました。
トンネルや鉄橋、住宅街、海岸など様々な場所を走る江ノ電。それぞれの駅で違った雰囲気を楽しめます。
ガラスがはめ込まれたランプ。黄色の壁との配置具合が目に留まりました。幅の広いズームリングはスムーズに回転し、瞬時に構図を決めることができます。
上空を見上げると餌を狙うトビがいました。飛び去る瞬間を狙った一枚。足を体にフィットさせ、無駄のない姿をしているのがわかります。
長い橋を渡り、江ノ島に到着。江ノ島神社に向かうまでの階段を上っている途中、振り返ると赤い灯篭に日が差していました。屋根の部分は銅版なのか、緑青が発生しており、赤色との色合いが美しく感じます。コントラストは良く、ピント面の描写もバッチリです。
江ノ島の各所で目を引くのは赤色でしょう。特に印象深かったのがこの赤い橋。人通りが少なく、陰に吸い込まれそうな空間に橋が架かっていました。静寂を感じる一枚です。
島を散策していると、草むらの中に猫を発見しました。毛の一本一本が鮮明に描写され、たくましい髭ともふもふな毛の質感が伝わってきます。
ソテツの中心をのぞき込むようにして撮影しました。よく見ると産毛のような細かい毛がびっしりと生えています。モニターで写真を確認した際にこのことに気が付き、身震いしてしまいました。
島の反対側に来ると、釣りを楽しんでいる人の姿がありました。70mmという焦点距離は少し集中してものを見る時くらいの画角。今回はバランス良く画面内に釣り人を配置しました。また、開放絞りでの一枚でしたが、シャープな写りをしています。
磯に降りて波の音を聞きながら休憩。ローアングルで大きな波が岩に当たる瞬間を撮ろうと待っていたところ、急に日差しが強くなり、キラキラとした水しぶきの輝きを撮ることができました。
気軽に望遠撮影を
開放F値2.8通しの望遠ズームレンズでは叶えることができない機動力を持った『TAMRON 70-300mm F4.5-6.3 DiIII RXD』。旅行では大掛かりな機材だと持ち運ぶだけで体力が削られてしまいます。今回は軽量でコンパクトな機材であったため気軽に撮影することができ、江ノ島では全て徒歩で移動することができました。また、望遠側が300mmまであると、あと少し焦点距離が長ければと感じることも少ないと思います。描写は、ワイド側開放F値からでもクリアでしっかりとした解像力を得ることができます。望遠ズームレンズは重くて疲れてしまうという概念を覆し、いつでも使いたくなる『TAMRON 70-300mm F4.5-6.3 DiIII RXD』。旅のお供に持って行きたい1本です。
Photo by MAP CAMERA Staff