ラインアップが充実していくZレンズに、このたび『NIKKOR Z 100-400mm F4.5-5.6 VR S』が加わりました。高い光学性能と快適な操作性を実現した100-400mm域を網羅する超望遠ズームレンズです。色収差を効果的に抑制するほか、ニコン独自の反射防止コーティング技術「ナノクリスタルコート」と「アルネオコート」を採用し、クリアーな画像が得られます。最短撮影距離が0.75mとクラス最短レベルに短いので、花や昆虫などの小さなものを大胆にフレーミングすることも可能です。そんな当レンズを『Z7II』につけて街を歩いてきました。どうぞご覧ください。
世界には美しい空港はたくさんあるものの、日本も負けていません。大きなガラス窓から入る外光が天井を絶妙に照らします。無機質に反射し輝く美しい天井はSF映画に登場する宇宙船を彷彿とさせます。
空港内を歩いていると、数え切れない台数の車椅子が置かれていました。車椅子を一度にこんなにたくさん見たのは初めてです。きっと平時は使用のために散り散りになっているのが、このご時世で出番がなく待機しているのだと思います。車椅子は優しさが詰まった乗り物だと思っているので、見ると優しい気持になりました。
飛行機の模型がずらりと並んでいました。その中から一機選んで望遠マクロで撮影します。当レンズは開放F値4.5ととても明るいわけではありませんが、撮り方によっては十分とろけるほどのボケ味を得ることができます。
顔を寄せ合うセキセイインコ。カップルのようにも親子のようにも見え、一体どちらなのかわかりません。いずれにしろ仲良しで微笑ましいです。セキセイインコは以前飼っていたことがあるのですが、ロウマクと呼ばれる鼻のような部分の色で性別がわかります。こちらはオスとメスのペアです。
仔牛が目をうるませながらこちらを見ています。まだミルクしか飲めない年頃の赤ちゃん牛。その清らかでまっすぐな視線に心が洗われます。
乳しぼりの練習用器具を逆光で撮ります。中の液体は牛乳ではないので透き通っており、おかげで太陽の光を受けしずくが輝いています。しずくの中に閉じ込められた上下さかさまの世界に見とれます。
こちらはポニーの瞳のアップ。目にピントを合わせて撮るのはセオリーですが、ここまでアップだと瞳のどの部分にピントを合わせるのかという問題になってきます。今回は瞳に映った景色を主役にしました。
シマリスが口に葉をせっせと詰めて運んでいきます。この分だときっと巣はフカフカなことでしょう。シマリスとも暮らしていたことがあるのですが、シマリスは特有の微笑んだように口角の上がった口元が愛嬌があります。
見上げると白い月。青い空にぷかりと浮かんでいました。手持ちで構えてシャッターを切るだけで綺麗に撮れました。よく見るとクレーターが立体的に写っています。100-400mmというのは思いのほか汎用性が高く、こんな風に気軽に月を写したりもできるのです。
使うほどに快適な超望遠ズーム
満を持してZレンズのラインアップに加わった超望遠ズーム。高画質と使いやすさの両立にさすがニコンと言わざるを得ず、これならば今まで待っていた方もきっと満足できる一本なのではないかと思います。また最短撮影距離の短さは超望遠であることをいい意味で忘れさせてくれました。超望遠なのにこんなシーンでも使えるのかという驚き。その汎用性の高さは作品の幅を広げてくれることでしょう。ぜひ手にとっていただきたいレンズです。
Photo by MAP CAMERA Staff