手軽に、簡単に、カメラを楽しみたい。初めてカメラを持つ方にとって必要な要素を最小・軽量ボディに詰め込んだ『EOS R100』をご紹介いたします。家族や友人のシャッターチャンスを逃さない「顔+追尾優先AF」や寝ている子供や静かな場所でも撮影できる「サイレントシャッター」など大切なシーンを撮るための機能もしっかり備わっています。カメラを縦にして撮影した動画をスマホなどで縦位置動画として再生できたり、電子IS機能により歩きながらの動画も手振れを抑えて撮影することも可能です。写真も動画も手軽だけど本格的さも取り入れながら、まず始めてみたい方に。キットレンズを中心に、おすすめの単焦点レンズや望遠ズームレンズを片手に撮影に行ってきました。フォトプレビューをぜひご覧ください。
まず一枚目にキットレンズの『RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM』で逆光を撮影してみました。立体感もしっかり出ますし、背景ボケも綺麗に出ています。フレアゴーストが出ていますがレンズフード無しでもここまで抑えられるなら逆光性能も十分優秀でしょう。
『R100』レンズキットの次に手に入れてほしいレンズ『RF50mm F1.8 STM』の開放絞りで紫陽花の葉を撮影しました。葉脈をしっかり解像してくれています。50mmの標準レンズを付けても約75mmの中望遠になるわけですが明るいレンズのおかけで暗いところでも撮れるし、被写体をより印象的に撮れるのでぜひ使ってもらいたいレンズです。『RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM』というバランスの良いレンズがあるからこそ、こういう単焦点レンズがさらに楽しくなります。
良い天気に恵まれたのですが、少しシーンを変えて曇天の室内写真をご紹介いたします。美しい螺旋を描く階段。窓から射す光に照らされた手すりの艶やかさ。繊細さが必要なシーンでもしっかりと期待に応えてくれます。『RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM』は携帯性も良く、旅行に持ち出すのにちょうど良いレンズです。
しっとりとした光をそのままに表現してくれていて、本当によく写るなと感心してしまいます。
キットレンズでもある望遠ズームレンズ『RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM』を使って紫陽花を撮影しました。曇りの日の夕刻くらいに撮影したのですが、とても良く写るレンズです。最長で35mm判換算約336mmまで伸びるので、運動会や動物園などいろんな場所で望遠を活かした撮影を楽しむことが出来ます。『RF50mm F1.8 STM』とどちらを選ぶのかは撮りたい被写体で決めてもいいかもしれません。
あえて陽が雲に隠れてしまったときの暗めのトーンを撮ってみたのですが、キメの細かさに驚きました。お散歩スナップではその日の天気に左右されることが多いのでカメラの性能に頼らなくてはいけないこともあるのですが、これだけしっかり写ってくれるなら必要にして十分すぎる写りだと思います。
設定をモノクロに変えて撮影をしてみたのですが、良い艶感です。しっかりと光を捉えてくれていて期待以上の写りをしてくれました。考えてみれば『EOS Kiss M2』と同等のセンサーとエンジンを搭載しているわけですから、これくらいの実力は当たり前。『RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM』も携帯性だけでなく描写力も備わったレンズだと改めて実感できました。
この日はかなり陽射しが厳しい日でした。モノクロで覗いた世界は沢山の白い傘が咲いていて、良いコントラストに。丁度いいタイミングで木漏れ日の中を歩く方がいたので咄嗟にシャッターを切りました。散歩しながら見つけるふとした発見や気付きなら逃さず撮れるカメラになっています。
撮影後のクリエイティブアシストにも対応していて「AUTO」は1から3まであり、他に用意されたプリセット「VIVID」「WARM」「COOL」なども含め多彩な表現の中から好きなものを簡単に選ぶことが出来ます。このカットも撮影時はモノクロ設定で撮ったものを「AUTO1」で現像しました。モニターで仕上がりを見ながら決めることが出来るので現像をしたことがない、という方も直感的に楽しく選ぶことが出来るので面白いと思います。RAW/C-RAWのデータだけが対応なので、現像をする予定はない…という方も設定だけしておくのがオススメです。データも軽いので、撮影残枚数を気にする必要もあまりないのが良いところです。
モノクロで撮ったRAWデータをカラーに現像してみました。写真を始めてみたい、という方をターゲットにしている機種でありながらしっかりRAW記録を出来るのも「気配り上手」という感じがします。
軽くて小さいがイイ
もう少し予算を上げれば『R50』にすることも出来るのですが、すべての人が同じ選択を出来るとは限りません。色んなものが手に入れにくくなっている今、機能の制限はありつつも「始めてみたい」という想いに応え、導入のハードルを低くしてくれるカメラがあるというのは素晴らしいことではないでしょうか。唯一、筆者としては今回思った以上にタッチパネルのありがたみを実感したので、タッチパネルは欲しいという方は『R50』などタッチ機能の付いたカメラを選んだほうが良いかもしれません。AFはしっかりと捉えてくれますし、写りも必要にして十分。ちょっと本格的に写真を撮ってみたい、というひとつまみの好奇心。『Canon EOS R100』で始めてみませんか。
Photo by MAP CAMERA Staff