RFレンズ初となる超広角単焦点『Canon RF16mm F2.8』をご紹介します。携行性に優れ、スナップ撮影や風景撮影はもちろんのこと、日常的なグループショットや自撮りといった超広角ならではの幅広い撮影が可能です。最短撮影距離は13cmと短いところから、遠近感を活かしたデフォルメ作品も撮ることができます。さまざまな撮影に対応する当レンズを『Canon EOS R6』と合わせて撮影してきました。ぜひご覧ください。
庭に自由の女神がいるという珍しい光景。手前にカーテンがついた窓があり、窓越しの庭という撮影ができるのも超広角ならではです。超広角というとまず風景写真などを思い浮かべがちですが、実際は屋内や狭い場所といった日常でもなかなか出番の多いレンズです。
アメリカンな雰囲気の雑貨屋さんを発見。建物に巨大なコーラの瓶がついていました。16mmの超広角でなければ収まらないような大きさの瓶を、すぐ近くから煽りつつ撮ります。一見なんの変哲もありませんが、夕方になりランプが点き、空の明るさも残っているという絶妙なタイミングです。
道路の文字の多さが気になって撮った一枚。文字の向きが異なり、経年劣化でかすれていることから、何と書かれているのかわかりにくくなっています。トラックの往来が多かったので、文字を主役にトラックを脇役として配置しました。
日没後。太陽は沈みましたが、オレンジの光はまだ残っています。オレンジから青へのグラデーションがきれいです。木々などが細かなシルエットとして浮かび上がり、また車のヘッドライトも華を添え、さまざまな要素で写真が完成されています。
奥多摩に来ました。川にかかる橋を歩くと、土の上とは違いキンと冷えた空気に包まれました。体感でマイナス5度といった具合。手前にある枝を大きく写し、超広角レンズらしい描写を楽しみます。
こちらも超広角らしい一枚。木の幹などが直線で描かれています。これもレンズによっては歪んでしまうことがあるでしょうが、当レンズの優秀な描写においてはただただ気持ちのいい直線が連なります。
川にかかる大きな橋を画面いっぱいに入れます。ワンポイントに光芒を。夕刻のように見えるかもしれませんが、実は正午頃の写真です。一年で一番太陽が低い冬至の頃に撮影しました。
視界のすべてを写し出す
自然な描写が魅力だと感じました。超広角といえばデフォルメなどある意味アンナチュラルな描写を得意とするので、一般的には自然さとは相反するのかもしれません。しかし、当レンズは自分の目に見えるものを環境ごと写し取ることができるという意味で自然だと感じたのです。まるでそこにいるかのように、そこにいれば自然と視界に入るものすべてが映るのです。また湾曲のないすっきりとした表現もその一助となりました。実は常用レンズとして使用しても面白いのかもしれません。ぜひお試しください。
Photo by MAP CAMERA Staff