ラオワの新しい超広角ズームレンズ『LAOWA 12-24mm F5.6 ZOOM』をご紹介します。84°から121.9°の幅広いズームレンジに対応しており、ダイナミックな画作りを心行くまで体感できる一本です。開放F値がF5.6と一定になっており、ズームによってF値が変わってしまうという事もなくスムーズに画角を調整できます。また、これだけのスペックを有しながら長さは84mm、重さわずか約497gという高い携行性も達成しています。アウトドアでの風景撮影や、旅行先での撮影にも活躍する1本かと思います。今回は、RFマウント版をチョイス。『Canon EOS R5』と組み合わせて撮影を行ってきましたので、是非ご覧ください。
夏も終わり、本格的な秋が始まる…などと思っていたのですが近頃の冷え込みは冬のようです。このままだと今年も紅葉撮影を満喫できないうちにどんどん寒くなってしまうのか、などと思いながら撮影へ。部分的な日に照らされ、何やらしっとりとした影を落としている落ち葉を見つけました。本当にこの部分だけ、スポットライトのような光に魅せられてローアングルで一枚。最短撮影距離を意識してググっと寄りましたが、印象的な写真になりました。
場所を変えて、水族館へやってきました。色とりどりの海洋生物たちに心躍らせながら散策。ふと、目に留まったのがこちらの水槽です。黒い群れの中に、一尾だけ目を引く赤い姿が泳いでいます。幼少期、たくさん絵本を読んだ中で「黒い小さな魚の群れに赤い魚が混じって、大きな魚のふりをする」という話があったのを思い出しました。きっと、この水槽の中の仲間たちも我々が見ていない頃に集まって練習しているのではないでしょうか。
キャットウォークに上がって水槽を上からのぞき込めるという場所へやってきました。普段、あまり見ることのないシチュエーションにワクワクしてしまいます。同じ目線で見ている水槽も、こんな風に立派な照明で照らされているようです。釣り下がっている照明の様子がなんだか格好よく見えたので、切り取ってみました。
街に繰り出し、スナップ撮影へ。広角スナップはいろいろな要素が入り込むので難しく感じます。ですが、『LAOWA 12-24mm F5.6 ZOOM』は利便性が高く、ついつい普段は撮らないような一枚に挑戦したくなります。街に跨っている光を大胆に捉え、大きなキャンバスに広げてみます。パキッとした描写はモノクロとも相性が良く、とても好ましい一枚を撮ることが出来ました。
いまや一つのジャンルとして認知されるほど、人気のある夜景スポットが「ジャンクション」です。まるで、宵町に出現したモンスターのように迫力のある姿、これも超広角でなければ撮ることのできない一枚でしょう。F11まで絞っての撮影、美しい10点の光条が華を添えてくれています。撮影時に、ホワイトバランスを少しだけシアン寄りに。クールな世界観を落とし込んでみました。
手に馴染み視界が広がる
12mmという人間の視覚ではとらえることのできない広大さから、24mmという扱いやすくも広角の良さを感じられる画角まで。ダイナミックに描きたいときに、これほど便利なレンズはありません。また、センサーからわずか15cmの距離にピントを合わせることが出来るという驚異的な最短撮影距離を活かせば被写体を大きく、ボケ味をふんだんに捉えることも出来てしまいます。何より、ラオワレンズ全般に感じるビルドクオリティの高さが『LAOWA 12-24mm F5.6 ZOOM』からも存分に感じられ、金属鏡筒の高級感や堅牢性、各リングの滑らかな動きなど撮影外の時間でも思わず触っていたくなります。そんな魅力的な超広角ズーム、季節ごとの風景撮影のお供に。ぜひお試しください。
Photo by MAP CAMERA Staff