ソニーから最大径68mm×長さ45mmの圧倒的な小型・軽量設計の純正単焦点Gレンズ3本が発売になりました。『SONY FE 24mm F2.8G』『SONY FE 40mm F2.5G』『SONY FE 50mm F2.5G』はなんと全く同じサイズ。それによりジンバルにつけたままレンズ交換が可能など、動画撮影においても使いやすい設計です。フィルター径も49mmで統一され取り回しが良好ですので、SONYシステム愛用者なら3本とも揃えたくなるラインナップです。「撮影する楽しさ」「所有による満足感」「レンズを交換する喜び」をもたらしてくれるという触れ込みで、最新の光学設計をもって画面全域で高い解像性能を実現した3本。今回はその中から『SONY FE 24mm F2.8G』をご紹介します。
ケーキを作るときに、生クリームに色を付けるのが好きです。中でも緑の食用色素が好きで、ちょうどこの壁のような色にするのです。壁がクリームを塗ったスポンジケーキだとしたら、前にある植物はさながらマジパンの細工といったところ。近くのケーキ屋さんから漂う甘い香りに包まれながら見ているととても幸せな気持ちになったのでした。
新緑の季節に、それを満喫できる道をゆっくり歩きながら、大きく深呼吸します。覆いかぶさるようなグリーンは桜の葉。少し前はここには数多の薄ピンク色の花びらで埋め尽くされ、いまとは全く違う景色が広がっていました。このレトロな電話ボックスは、桜の花もいいけれど若葉がとても似合うと思います。シルエット気味にガラスに映る様がまた素敵なのです。
ツツジの蜜の香りに誘われて蝶がやって来ました。花を次から次へと渡り歩いては、中心部に顔を突っ込んでおいしそうに吸っています。蝶の顔が見えないので掲載するか迷ったのですが、それほどおいしい蜜なのかもしれないと想像したら味わってみたくなりました。当レンズは焦点距離24mmの広角レンズですから、蝶をこの大きさで撮れることに驚いた方もいるかもしれません。APS-Cクロップで最短撮影距離付近で撮るとこんな写真も撮れるのです。
ミュージアムに併設されている喫茶室に入ると、ラッキーなことに窓際の特等席がちょうど空きました。ここに来るときに渡ってきたレンガの橋がよく見えます。お店の方によると、橋のこちら側とあちら側では世界が違うんだそうです。橋で隔離されたここはシーズンを通じて混むことがなく、時が止まっているかのよう。不揃いなサンドウィッチを頬張りながら、本当に誰も来ないなとぼんやり眺めます。
ヴィンテージマンションに憧れており、そういった特集の本を買ったり、休日に現地へ赴いて外観を見学することがあります。このマンションはわざわざ見に行かなくても目立つ場所にあるので、通りかかるとつい視線を送ってしまいます。実際に住むとなると建て替え問題など難しいことがあるのでしょうが、暮らしを想像し思いを巡らせるのが楽しいのです。当レンズは焦点距離が24mmと広く写せるので、大きなヴィンテージマンションを撮って歩くにもピッタリなレンズです。
十数年前に話題をさらった伝説の衣装が展示されていました。マスク姿というのが2021年の現代を風刺しているようで意味あり気に感じられます。これはマネキンが着用していますが、当時モデルが着たときには黒いレースのマスクの下に真っ赤な口紅がひかれていました。赤と黒のコントラストが世界中に強烈なインパクトを与えたのです。そうして振り返ってみると、その頃に自分がどんなものを撮っていたかを自然と思い出せるから面白いです。
素敵な教会です。ゴシックとノルマンが混在するデザインを引き立てるよう、アンダー補正して雲のディテールを残し荘厳な雰囲気で撮りました。建物の表面にある小さな穴々まで精細に描写されています。
教会の最寄り駅は地下にあります。ホームへ降りるエスカレーターに乗っていると突然視界が開け、この景色を見ることができるのです。チューブ状の大きな空間に、始発駅らしく両側に止まった車両は、どこか異国情緒漂う感じもします。
裏道りのビルの2階にあり一見さんは来にくいこのお店に足を運んだのは、レコードを聴けるとの触れ込みだったから。初めて行くカフェバー、それも中が見えない扉となると、開けるのにドキドキします。ドアノブに手をかけたときに、印象的な赤い扉にサイド光が当たり陰影ができていたのを面白く感じて撮りました。
精細な描写が光る純正広角レンズ
小さくて小回りがきくとても便利なレンズです。特に最大撮影倍率は0.13倍(MF時は0.19倍)と近接撮影も得意ですから、寄れば大きく写すこともできるというのがポイントです。後ろに引くことなく建物などを広く写したり、これだとピンときた小さな被写体は近づいて撮るという、単焦点ながら幅広い撮影をできるのが魅力です。スナップなど機動力を求められるシーンでも、じっくりと被写体に向き合いたいシーンも、優れた描写力で表現することができます。同時発売の3本は、お気に入りの1本をつけっぱなしにしたり、焦点距離ごとに2本、3本と持ち歩いて単焦点レンズならではの描写を楽しむというのがおすすめの使い方です。ぜひお手にとってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff