

ニコンZマウント対応のタムロン第2世代「G2」レンズ『 TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VC VXD G2 』をご紹介いたします。リニアモーターフォーカス機構VXDと手ブレ補正機構VCを搭載した、長さ158.7mm、質量865gクラス最小・最軽量の大口径望遠ズームレンズです。広角端の最短撮影距離が30cmと大幅に短縮されたことでテーブルフォトまでこなせるようになりました。ハイブリッドAF/瞳AFやカメラ内レンズ補正(周辺光量、倍率色収差、歪曲収差)に対応しており、これでG2大三元シリーズがニコンZマウントにも遂に揃った形となります。「Nikon Z6III」と組み合わせてピクチャースタイル「スタンダード」での撮影。カメラ内レンズ補正をONにした撮って出しのカットです。ぜひご覧ください。
バリボリバリボリという音が樹上から聞こえてくるリス園。ちょうど食事時なのか、そこかしらで木の実を齧るリスを見かけました。人間が絶対に立ち入れない場所で食事しているリスを発見したので望遠端で撮影しました。瞳のハイライトやしっぽのふわふわした毛など見事に描いてくれました。

AF-Cの3Dトラッキング撮影にも対応しています。AF駆動にはリニアモーターフォーカス機構VXD (Voice-coil eXtreme-torque Drive)を採用しており、動体への追従性もとても良好です。さすがに小動物の俊敏な動きとなると、どんなときでも完璧に、とまではいきませんが網壁を高速移動するリスの姿をしっかりと捉えてくれました。

寝ているヤギを絞って撮影。細いまつ毛の1本1本まで精細に描かれています。レンズ構成は15群20枚。XLD (eXtra Low Dispersion)レンズ(1枚)、LD (Low Dispersion: 異常低分散)レンズ(3枚)、GM (ガラスモールド非球面)レンズ(2枚)、など複数の特殊硝材レンズを使用しており、非常に高い光学性能を実現しています。

2つある房飾りのどちらも解像してくれました。ボケ感も開放絞りの画と比べて硬いという印象もなく、少し絞ることでボケと解像の気持ちのいいところを撮ることが出来ます。

広角端の最短撮影距離が30cmと進化しました。近接撮影時でも花粉の粒がはっきりと分かるほどの高い解像力。ピントを合わせた真ん中の花の立体感も自然で、後ボケは大げさにボケていくわけではなく、嫌なクセもありません。

立って撮る必要はありますが、最短撮影距離が短いおかげでテーブルフォトでの俯瞰撮影も可能です。このカットは最短より少し引いて撮影しています。ソーセージのパリッとした皮の張りやパンの焼き色、フライドオニオンのカリカリ感、それぞれの素材が持つ質感をしっかりと描いてくれました。

石油ストーブなんて珍しいと思って、なんとなくファインダーを覗いたら取っ手部分の金属の質感がよく出ていて、撮ってみました。丸ボケがポツポツと発生しているのが面白いです。中間域でもよく写ります。

もう少し前ボケの感じが見てみたかったので、別シーンで撮影してみたのですが、前ボケも綺麗にボケてくれてシネマチックな写りになりました。手ブレ補正機構VCを搭載しているので低照度下でも感度に頼らない撮影が可能です。




左右に人が分かれていき、目の前の視界が開けた瞬間を狙って撮影しました。夜間や低照度の環境、とっさのシャッターにもしっかりと応えてくれます。

携行性と描写力に優れた第2世代望遠ズーム
撮影日当日は曇天真っ白な雲が一面に広がっていて、どうしたものかと悩んでいたのですが、いざ撮影してみると想像以上にコントラストや色が良く出てくれました。望遠ズームとは思えないコンパクトさで日常スナップで使うにもあり。新しい発見を見つけることが出来るかもしれません。携行性、描写力、操作性をバランスよく兼ね備えた1本、『 TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VC VXD G2 』。ぜひ使ってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff