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Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

2025年05月29日

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

今回ご紹介するのは最新の光学設計による軽量・コンパクトな広角レンズ『Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM』です。レトロスタイルの外装はコンパクトさを徹底的に追求し、全長14.0mm、重さ約99gという驚異的な薄さと軽量設計を実現させました。外装は真鍮製で、シルバー仕上げとブラックペイントの2種をラインアップ。さらに、付属の金属製かぶせ式フードは、絞り操作リングと一体化する独自設計となっており、厚さ1.1mmに抑えた特製薄枠フィルターも同梱。レンズ本体はもちろん、フードやフィルターに至るまで細部へのこだわりが詰まっており、所有欲をくすぐる高い趣味性も大きな魅力です。4群6枚のシンプルなレンズ構成に両面非球面レンズ1枚、異常部分分散ガラス3枚も投入しており、描写性能でも抜けの良いクリアな描写を楽しむことができる一本です。ぜひご覧ください。

階段に差し込むやわらかな自然光、陰影の差が強く出やすいこのような室内環境においても黒潰れすることもなく、木目の筋や使い込まれたことでできたわずかなへこみや色ムラまで、実に繊細に描き分けられています。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

水を湛えた窪みに、そっと浮かべられた小花たち。濡れた花弁に直射する日光のハイライト部がどう描写されるかを試してみましたが、色滲みもなく、透明感を保ったままクリアに再現されました。また、岩肌の質感表現も見事で、乾いた粗い部分と、湿り気を帯びた部分に現れる微細な光沢の差異まで、精緻に描き分けています。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

淡いブルーに塗られた壁面に、木漏れ日が差し込むワンシーン。壁に描かれたイラスト、特に数字「5」のディテールに目を惹かれました。適度なシャープネスで描写されており、質感は平坦にならず、塗装面のわずかな凹凸までも丁寧に描いてくれました。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

ガラス越しに映る青のグラスやカットガラスの器たち。陰影のなかでほのかに浮かび上がる繊細な色彩と質感がとても上品な仕上がりです。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:500 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

真鍮プレートに刻まれたわずかな反射や微細な起伏までが繊細に描写されており、その立体感と重厚な存在感をしっかりと引き出しています。さらに、木製のドアの質感や、金属塗装のわずかな剥がれ具合といった素材ごとの表情も丁寧に描き分けてくれています。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:500 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

窓から差し込む陽光が、柔らかな影を落とす一瞬のシーン。光の角度や強さによって生まれる陰影が豊かに描き出され、フローリングの細かな木目や繊細な反射まで、緻密に再現してくれました。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:500 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

白飛びをしっかりと抑えながら、フィラメントの繊細な造形やガラス特有の質感まで見事に描き出してくれました。背景では、ブラインド越しに差し込む柔らかな光や、奥に見える窓辺のディテールも丁寧に再現されており、シーン全体に奥行きと空間の広がりを感じさせます。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

木々の葉の隙間から差し込む逆光を撮影してみたところ、葉のエッジに出やすいパープルフリンジといった軸上色収差がほとんど見られず、このレンズの逆光耐性の高さがうかがえます。また、ハイライトには柔らかな滲みが生じていますが、その表現も非常に美しく、光の質感や柔らかさまでも繊細に描写してくれています。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

金網越しにのぞくグラウンドの光景。視界を遮る構造物をあえて画面に取り入れてみましたが、手前の金網はごく自然なボケ具合で描写され、違和感なく画面に溶け込んでいます。奥に広がるフィールドでは、選手たちの姿がくっきりと捉えられており、さらにその背後に連なる街並みや電柱といった細かなディテールまで、しっかりと解像してくれました。

 

絞り:F8 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:250 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

開放絞りからでもよく写るレンズですが周辺減光に気を配るのであれば、やはり少し絞ったほうが安定した描写が得られます。すでに日が傾いた時間帯、陽は画面右側にある状況でも、空のトーンを均一に整えることが出来ました。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M11-P + Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 

差し込む光が木目の壁と、江戸風のイラストが描かれたポスターをやわらかく照らす夕暮れ時。ホワイトバランスは太陽光に設定していたため、全体的に暖色寄りの色味となっていますが、ポスターに使われている赤は飽和することなく、階調や色差も忠実に再現されています。映り込む影もたいへん自然で、電球のハイライト部分から暗がりのシャドウにかけて、豊かな階調が描き出されています。コントラストが高めな一本という印象だっただけに、シャドウ部が黒つぶれせずしっかりと写ってくれたのは、嬉しい驚きでした。トーンの繊細な違いが重要となるこうしたシーンでも、確かな描写力を発揮してくれる、頼れる一本です。

 

 

新世代の35mm f3.5

全長14.0mm、重さ約99gという驚異的な薄さと軽さを誇る『Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM』。35mm F3.5というスペック自体は、現代の基準で見れば特筆することはありませんが、このレンズの魅力はスペックでは語り尽くせない部分にあります。クラシックな外観に、驚くほど薄くて軽やかなフォルム、日常に寄り添うスナップシューターにぴったりの一本です。特別な瞬間を狙うというよりも、日々の何気ない光景を共に過ごす。そんな存在として、手元に置いておきたくなるレンズをぜひ。

    Photo by MAP CAMERA Staff    

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