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Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical Type I / II VM

Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical Type I / II VM

2024年05月23日

今回紹介するレンズは2021年3月に発売された『Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM(ライカM用)』です。 TypeIIと記されているということはもちろん TypeIが存在します。こちらは本レンズより2年早い2019年1月に発売。光学性能に差はなく単にピントリングに速写性に優れたフォーカシングノブがついているか、操作性に優れたフォーカシングレバーがついているかの差です。 筆者はレンジファインダー機を使う際、ピント合わせにあまりスピードは求めておらず、合わせる場所を探しながらじっくり操作するタイプなので、レバータイプのTypeIIをチョイスしました。 ノブタイプのTypeIの方がTypeIIより40g軽く、値段も若干安いというメリットがあったのですが、ここは使い勝手を重視しました。

40g重いとは言え、その重さは僅か210g。全長も28.1mmととてもコンパクトで、同スペックの「ライカ ズミクロン M35mm F2.0 ASPH.」よりも一回り小さく仕上がっています。当然、操作部分もそれに応じて小さくなっているのですが、指かかりの良いフォーカシングレバーと、適度なトルクのピントリングがとても使いやすく感じました。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

Vintage Lineは1950年代から70年代にかけて発売された名玉を想起させるクラシカルなデザインが特徴です。とは言え、Asphericalの表記があるように光学系には非球面レンズや異常部分分散ガラスを採用するなど、中身は最新デジタルカメラに対応した現代的な設計となっているのがポイント。新旧どのカメラにも似合い、最高の画を提供してくれるのです。 実際にシャッターを切ってみても納得の描写力です。絞り開放では若干の周辺減光が見られますが、隅々までとてもシャープに描いています。

 

絞り:F8 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

絞るとさらにカリッとした描写になりました。手前の建物はもちろん、運河奥の橋やクレーンが乗るビルまで本当に細かく描いています。6030万画素のライカM11を使用したとは言え、この解像力には驚きました。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/750秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

発色も良い感じです。ビルの壁面に描かれた絵はもちろん、建物形状によって生まれた影の具合なども綺麗に描いてくれます。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/1500秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

シャープさ、発色など現代的な写りをするレンズですが、絞り開放時での周辺減光を見るとクラシカルな雰囲気も感じることができます。 Vintage Lineのレンズは外観のデザインだけではなく、描写に少しのオールドレンズ要素を残していました。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

ミストが撒かれていた公園。木陰から差し込む光の様子はもちろん葉の瑞々しさまで伝わる高い解像力が確認できます。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

最短撮影距離は58cm。レンジファインダーの限界を超えた近接が可能なのは嬉しいポイントです。僅か12cmですが、もう半歩被写体に近づくことで被写体もボケもより大きくすることができます。ただし近接70cmを越える際のピントリングにそれを知らせるクリック感等が無いため、レンジファインダーでのピント合わせにはご注意ください。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

ボケは開放F値が2.0ということもあり、溶けて消えるようなボケではありませんが、しっかりメインの被写体を浮き立たせてくれました。 フォクトレンダーの35mmレンズは本レンズ以外にも開放F値違いで4種類(1.2、1.4、1.5、2.8)、さらに同じF2.0でもアポクロマート仕様のモデルを加えた計5種類が現行モデルとしてラインアップされています。まさによりどりみどりなので、ボケ具合を見てレンズをチョイスするのも楽しいかもしれません。

 

絞り:F4.0 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

これだけ線の細い描写をする一方で、フリンジの発生をほとんど感じさせないことに気づきました。これには本当に驚きました。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

海沿いでは絞り値を変えながら何枚か撮影したのですが、改めて感じたのが開放F2.0でもシャープに描く高い解像力です。周辺減光が無ければ絞って撮ったと言っても分からないくらいです。

 

絞り:F4.0 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/350秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

F5.6で周辺減光は気にならなくなります。船が起こす波飛沫、埠頭に並ぶクレーンの群れなど細かい所まで驚愕の描写力です。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11 + Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical TypeII VM

 

傾き始めた日差しを浴びて怪しい色になった高層ビルの光の反射具合もしっかり描いています。

 

コストパフォーマンスに優れた高性能スナップレンズ

コンパクトで高画質な35mmと聞くと「ライカ ズミクロン M35mm F2.0 ASPH.」が真っ先に頭をよぎります。とは言え価格があまりに違うので比べるのは少し酷かなと思っていたのですが、この予想は大きく裏切られました。発色や解像感などあらゆる面でズミクロンに肉薄。周辺減光こそ少し気になりましたが、よりコンパクトで近接にも強いのですから文句のつけようがありません。そしてこの価格です。まずはお試しください。きっと私同様、驚きの性能を感じていただけるはずです。

 

    Photo by MAP CAMERA Staff    

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