Nikonデジタルカメラ徹底比較レポート 今回は最終第三回です。
人気のデジタルカメラを作例と実際の使用感・スペックをもとに比較してゆくこの企画。
最終回とはなりますが、引き続きご紹介させていただきます。
7. D810
発売日:2014年 7月
有効画素数3635万画素サイズCMOSセンサー
EXPEED4搭載
秒間撮影枚数約5コマ/秒
常用ISO感度64-12800
質量約980g
後継機種であるD850の発売以後も、人気の衰えないベストセラー機です。
旧機種であるD800・D800Eのマイナーチェンジ的な側面が強い機種ではありますが、各種性能が向上しており、操作系も微妙に異なっています。(iボタンや測光モード選択ダイヤルの廃止など)
常用感度が旧来の機種よりもより幅広く選択できるようになっており、暗所においてもノイズの発生はある程度抑制されている印象です。D800・D800E以前の機種は、画像に黄色みがかったものがしばしば生成される傾向がありましたが、D810以降の機種はその部分が大きく改善しており、より自然の発色に近い色味になりました。
細かい点ですと、シャッターを切った際のミラーボックスの駆動音と、それに伴う振動も大きく軽減されており、電子先幕の実装も相まって、高画素機としてより使い勝手の良いものとなりました。
D850が発売された今、スペック的には確かにD850が勝っている点が大きくありますが、価格におけるアドバンテージもありますし、実際にもまだまだ撮影の現場では評価され、使用されている方が多くいらっしゃる印象です。
残念ながら新品は特殊用途となるD810Aを残しディスコンティニューとなりましたが、当社は中古販売店として、積極的に中古製品を中心にお客様にご案内して参る所存であります。
Nikon D810 + AF-S 16-35mm f/4G ED VR
(ISO100 F11 SS:1/250)
Nikon D810 + Ai-P 45mm f/2.8
(ISO200 F2.8 SS:1/500)
Nikon D810 + Ai-S Micro-Nikkor 55mm f/2.8
(ISO1600 F2.8 SS:1/125)
参考記事:【Nikon】パンケーキニッコールで日常にスパイス
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8. Df
発売日:2013年 11月
有効画素数1625万画素サイズCMOSセンサー
EXPEED3搭載
秒間撮影枚数約5.5コマ/秒
常用ISO感度100-12800
質量約765g
Dfの「f」は「fusion」の「f」です。
クラシカルな銀塩一眼レフを思わせる見た目と操作系と、そのカメラが描き出すどの感度域でも階調豊かな写真。写真に特化した性能として、一枚の写真を撮影するために落とすシャッターに、Dfを使うが故のプロセス、付加価値を与えてくれるような、そういったカメラです。
ボディ的な意味でも、小型軽量なボディに、D4に使用された撮像素子を落とし込み、さらにD800クラスと同性能の防塵防滴性能を実現させている、まさにFusionな逸品です。
長きに亘りNikon社内の設計(メカニック)をご担当された後藤哲朗氏と、氏の研究室の作品でもあります。
この機種の面白いところは、標準でAi方式のレンズで連動するために必要なピンを、倒すことができるということです。
これにより、通常のミドルクラス以上の一眼レフでは干渉し使用が不可能な、Fマウントのごく初期のAuto NikkorやNew Nikkorを装着することが可能です。
実際に使ってみると、Nikonのフィルムカメラユーザーでもある私にとって、まるで往年のF2や、FMシリーズの機種を使ってるように手になじみます。
持ってよし、使ってよしなDf。一昔前までは中古でもそれなりに高価な類の価格帯ではありましたが、ここ最近は随分とお求め安くなりました。
カメラのルックスや、フィーリングにこだわりのある方。
あるいは、往年のNIKKORレンズをお持ちの方に、ぜひともおすすめしたい一台です。
Nikon Df + CarlZeiss Planar T* 85mm F1.4 ZF.2
(ISO100 F1.4 SS:1/1000)
Nikon Df + CarlZeiss Makro-Planar T* 100mm F2 ZF.2
(ISO100 F2 SS:1/1600)
Nikon Df + CarlZeiss Makro-Planar T* 100mm F2 ZF.2
(ISO100 F2 SS:1/2500)
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Nikonのデジタルカメラを選ぶということ
さて、今回のカメラのご紹介は以上で終了です。
最後に、あまたのカメラメーカーがひしめく今、なぜNikonの機種を選ぶのか、ということについてお話いたします。
Nikonを愛してやまない私にとって、語れば日が暮れてしまいそうなほど、いや、むしろそれでは足りないくらいには愛すべきところがあるのですが、ここはあえて、客観的視点に基づいてご説明できればと思います。
・一眼レフマウントにおける豊富なレンズ展開
Nikonを語るには、その代名詞的な存在でもある「Fマウント」をなくして饒舌には語れません。
初代一眼レフカメラ「F」の頃から基本設計を同じとする「Fマウント」。もちろん、全てのレンズが完全に互換性を保っているわけではありませんが、フィルムカメラ時代より発売された数多くの優秀なレンズを装着できるという恩恵は、何にも変えがたいことです。
※中には適合を示さない組み合わせもありますので、レンズを購入する際には問題なく使用ができるか事前にお調べする事を推奨いたします。
現行等のレンズについて、詳しくはNikon公式サイトをご覧ください。
カメラとニッコールレンズの組み合わせについて
※なお、上記のレンズ以外にも、特定の機種以外は物理的に干渉して装着が困難なレンズがあります。それらは無理な装着を行うとマウント歪み等破損の原因となりますので、ご注意ください。
当社スタッフが解説した記事がございますのでご覧ください。
【Nikon】Nikonの話~デジタル一眼レフでオールドレンズを使うときの話
【Nikon】Nikonの話~ いい機会なのでFマウントをかるーく振り返ってみる話
【Nikon】Nikonの話~ Fマウントをかるーく振り返ってみる話(ボディ編)
かつて、海軍軍需にて艦船等の光学機器製造に従事していた旧・日本光学、現・Nikonは、戦後、民生品の写真事業へ参入し、そのノウハウを着実に築いてきました。
最新の技術と、職人の確かな目によって培われ、世に送り出されるレンズたち。その光学機器に向ける熱意は、今も変わっていません。
品質管理が非常に行き届いており、製品個々のクオリティもさることながら、設計段階から、コンピューター計算だけに頼りきらない、光学設計者の確たる見地により、卓越した性能のレンズたちが、今も世に送り出されています。
・最新の需要に追従する、信頼性と性能
現行のNikonの多くのボディやレンズは、大々的に謳ってはいないながらも、しっかりとした防塵防滴性能や、堅牢性を備えています。
ユーザーによるフィードバックをしっかりと取り入れ、いち早く最新の技術を取り入れたり、操作面の見直しを行っています。
チルト液晶やタッチパネル、各種通信機能なども、需要を見越し、ミドルクラスの機種にもいち早く取り入れてきました。
そして、展開するプロダクトの全てには、「お客様目線」のものつくりという観点があります。故に、多くのユーザーから支持されているのです。
・時代と共に進化を続ける描写性能
製品を作るのがメーカーであれば、ユーザーは作品の創造者であります。
そういったクリエイティビティをサポートするために、カメラは常に進化をし続ける必要があります。
その面において、Nikonは市場を牽引し、先駆けてユーザーに独創性や写真の面白さを提供していることは明白です。
例えば、いち早い高画素一眼レフカメラの投入や、それに伴う最新の画像処理エンジン、視認性の高いファインダー、あるいは裏面照射型センサーの導入などがその例といえます。
中には使ってみて初めて分かるような、グリップ感の強化や、シャッターフィーリングの改善など、細かいことも含まれています。
スペックだけでは分からない、本当のユーザビリティも、Nikonが長年のユーザーを持ち続けてる所以といえると思います。
もちろん、今回の企画でご紹介した機材以外にも、多数の商品を取りそろえております。
カメラのご購入や、それに伴うご相談は、ぜひ当社スタッフまでお尋ねください。
ぜひ、Nikonの機種を選んでいただき、今後の写真生活をより濃いものにしていただく。今回の一連の記事が、その一助となれば幸いです。
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