【飛行機を撮ろう】航空科学博物館でパイロット気分
飛行機撮影と聞くと大きな望遠レンズが必要なイメージがありますが、今回訪れた場所は標準レンズでも十分に飛行機撮影が楽しめる場所です。
今年8月にリニューアルした「航空科学博物館」は、成田空港のA滑走路の南側にあり、滑走路と並行するエントランスには滑走路と同じ「34L」表示があります。誰も見てなければ、思わず両手を広げて走りたくなる場所です。
さっそく館内に入ってみましょう。
館内に入り順路に沿って西棟へ進むとジャンボ機の愛称で親しまれた「ボーイング747型」をメインとした展示がお出迎え。
大型模型の周囲には胴体断面やエンジンの展示も。断面からは意外とシンプルな構造だったことに驚きます。大きな機体を浮かすわけですから、軽量化と丈夫さを追求した作りなのでしょう。
2階へ上がり飛行機の遍歴毎に並べられた小さな模型を見た後は、新設された体験館へ。
体験館ではボーイング737や777型のシミュレーターで飛行体験をすることができます。
空いている時間帯であれば、体験しなくても装置を見学させてもらえます。複数のモニターにはいろんな情報が満載。1度説明を聞いた位ではとても覚えられません。
体験館と中央棟を結ぶ渡り廊下から見える747型機の先頭部とトーイングカー。
追加料金を払えば元パイロットの方の解説付きで747型機の中が見学できます。
これが747型機のコックピット。先ほど見た737や777型機で見られた液晶モニターはなく、アナログな計器が並びます。
それもそのはず。747型機の初飛行は50年前の1969年で、この機体は比較的初期の頃に作られた「747クラッシック」と呼ばれる機体です。
コンピューターが今ほど小型で優秀でなかった時代、クラッシック機には現在コンピュータが管理する部分を担う航空機関士が搭乗していたとのこと。
エンジンや燃料系統などチェックする航空機関士の席にも沢山の計器が。4機の大型エンジンを搭載したジャンボ機だけあって計器も4つずつ並んでいます。
性能上、飛んでしまえば1機のエンジンでも航行できるらしいのですが、太平洋横断など長距離を飛ぶには万が一に備え、多くのエンジンが必要だったと言われています。
燃費が悪いと言われている747型機ですが、複数のエンジンが同時に機能しなくなることは、まず考えられませんので、エンジン数が多い分、安全性の高い飛行機だと言えるかもしれません。
展示スペースに戻り、空港の施設を紹介する展示を見ながら展望室へ上がると、成田空港の第一ターミナル側を望むことができます。運良く目の前には、現役の747型機が駐機してました。
望遠レンズがあれば離着陸する飛行機の撮影も可能ですが、博物館の展示を楽しむのであれば、少しでも身軽な方がおすすめです。
他にも屋外展示スペースではヘリコプターやセスナ機の展示もあり見どころ満載。ここで飛行機の知識を高めれば、より飛行機撮影が楽しくなることでしょう。