2023年5月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング
新品デジカメ5月ランキング | |||
1位 | Nikon | Z8 | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | Nikon | Z9 | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | SONY | α7IV | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | Canon | EOS R6 Mark II | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | FUJIFILM | X-H2 | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | SONY | α7RV | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Canon | EOS R8 | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | FUJIFILM | X100V | コンパクトデジタルカメラ |
9位 | OM SYSTEM | OM-1 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | Nikon | Z fc | ミラーレス一眼カメラ |
当然の結果と言いますか、5/26発売の『Nikon Z8』が2位以下を圧倒的大差で引き離し、見事初登場1位を果たしました。
圧倒的というのがどれくらいかと申しますと、なんとおよそ5倍! しかもその2位も『Nikon Z9』ですから、月末店頭でもNikonフロアがいかに盛況(お祭り騒ぎと言った方が近いかも…)であったか、容易に想像できるかと思います。
5/12の予約開始以来、本当に大変多くのご予約をいただきました。そんななか我々の頭をよぎったのは、2021年の年末Z9発売時のこと。
Z9も勿論、当時大変な話題で予約が殺到しました。するとなんとNikonから早い段階で供給不足の案内が… 圧倒的な数の予約をいただきながら、発売月は結局2位止まり。翌月には6位に落ちてしまうなど、その動向はまさに波乱に満ちたものでした。
一時メーカーから9ヶ月待ちなんてアナウンスも流れるほどでしたが、それでもファンは見限ることなく待ち続け人気を維持することとなりました。発売から1年半ほど経った現在もランキングで高い位置をキープしているのは、毎月このコーナーをご覧になっている方ならご存知のことかと思います。
今回Z8の予約が増せば増すほどZ9での悪夢を思い出してしまったのですが、Nikonの頑張りでそれは杞憂に終わりました。
発売開始当初こそ一時「お取り寄せ」となることはありましたが、ご予約いただいた方にはお待たせすることなくお渡しすることができました。
それにより、Nikonが今まで幾度となく獲り逃してきた「初登場1位」の座を今回めでたく獲得できたのです。
そんな快挙に思わず話が長くなってしまいましたが、カメラ本体の紹介もしなくてはなりません。
ZシリーズのフラッグシップモデルであるZ9と同等の高い機能と性能を、堅牢性・信頼性の高い小型・軽量ボディーに凝縮。外観上はZ9から縦位置グリップを省いたような形態ですが、質量にして実に430gもの軽量化を実現しています。
静止画・動画撮影ともに9種類の被写体検出に対応、新たに「飛行機」専用モードを搭載しています。また静止画撮影において、最速120コマ/秒の連続撮影が可能な「ハイスピードフレームキャプチャー +」撮影時には、シャッターボタンの全押しから最大1秒間遡って記録ができる「プリキャプチャー」を搭載するなど、捕捉性能をさらに進化、より幅広いシーンに対応する機体に仕上がっています。
大差をつけられたとはいえ、2位にZ9も入り依然人気の高さをうかがわせています。Nikonのワン・ツーなんて果たしていつ以来か…。はい調べました、2018年2月1位D850、2位D7500の組み合わせ以来、実に5年ぶりのこととなります。
大柄な超望遠レンズを装着した時のバランスの良さを考慮される方や、縦位置での撮影を多用される方などがZ9を選ばれるようです。
逆に標準系ズームレンズなどを使用される方、手持ちで取り回しよく撮影に臨みたい方はZ8での小型化を歓迎している様子。
いずれにせよ超高機能・高性能を詰め込んだ両機、自分の撮影スタイルで選択できるのはなんとも贅沢なことです。
新製品登場で活気を帯びるNikonに水を開けられる形になりました、前回返り咲き1位の『SONY α7IV』は3位に。
メーカーのキャッシュバックキャンペーンは5月8日まででした。そこまでの駆け込み需要で何とか3位を獲得しましたが、今後はキャンペーン以前のように中古の方に流れていくことが予想されます。
4位に『Canon EOS R6 Mark II』。常に上位にいて安定した人気を示していますが、どうしても新型機や勢いのある機体には敵わず、1月以来首位から遠ざかっています。
そのせいもあってか、このところ何となくCanonの勢いが感じられません。
4月発売で、フルサイズ機ながらAPS-Cサイズ機並みのコンパクトさで話題になった『EOS R8』も、前回3位から早くも7位にランクダウン。
店頭での問い合わせも、発売当初よりは少し落ち着いてしまったとのこと。ボディ単体が「お取り寄せ」になってしまっているのも響きました。
5位には『FUJIFILM X-H2』が入りました。
相変わらず深刻な供給不足から脱していないX-T5、また同じく供給不足を抱えたまま生産終了してしまったX-S10と、苦しい状況が続くFUJIFILM。
その中でX-H2が頑張っています。X-T5と同じセンサー・画像処理エンジンを搭載したX-H2ですが、X-T5の代わりにという方も少なくないようです。
同じ『FUJIFILM X100V』が8位に、何と2020年7月(9位)以来のランクインです。
ずっと品不足が続き、遂にはメーカー長期欠品のため受注を一時中止するという事態にまで陥っているX100Vですが、今回まとまった数の入荷がありました。
しかしかねてからライバル機と目されているRICOH GR IIIは、こちらも供給が安定しているとは言えない状況ながらロングセラー的にランキングに顔を出しています。対照的な結果と言えます。
今回のランキング復活を機に状況が変わってくれればよいのですが…
なお、話に出たRICOH GR IIIは今回15位、姉妹機GR IIIxは14位でした。今回は中古がそれぞれランクイン、そういつものパターンです。
9位は『OM SYSTEM OM-1』、2月以来3ヶ月ぶりのランクイン。アウトレット品の販売もあり、返り咲きを果たした模様です。
店頭では比較的高い年齢層の男性が購入されるケースが多かったとのこと。
本格的なシステムを組みたい時、小型軽量のマイクロフォーサーズ機は大変有利です。旅行などで、撮影も楽しみたい、でも荷物はなるべく小振りにという時に重宝します。
新品ランキング最後、10位は『Nikon Zfc』でした。
3月、ブラックモデル登場で再燃した人気はすっかり落ち着いてしまったようです。
購入も学生の方や若い女性など、それまでの層に戻った模様です。
さて今回の新品ランキング、結局新製品Z8の圧勝となりましたが、はたして次回も1位を維持できるか?
そう、6月も話題の新型機の登場が控えています。でも、大丈夫でしょうか、FUJIFILM…
一抹の不安を抱えつつ、次回も楽しみは尽きません。
中古デジカメ5月ランキング | |||
1位 | SONY | α7III | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | SONY | α7IV | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | RICOH | GR III | コンパクトデジタルカメラ |
4位 | SONY | α7RIII | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | FUJIFILM | X-S10 | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | Nikon | Z6II | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Canon | EOS R | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | FUJIFILM | X-T4 | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | RICOH | GR IIIx | コンパクトデジタルカメラ |
10位 | Nikon | Z6 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | SONY | α6400 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | SONY | α7C | ミラーレス一眼カメラ |
前回に続き『SONY α7III』が1位を獲得。前回は2位以下との差は本当に僅かでしたが、今回は2位以下に頭1つ差をつける形となりました。
2022年度前半には圧倒的強さを示していたα7IIIが、後半になると他機種に1位を譲り渡してしまっていたことは前回お話ししました。
それが2023年度に入った途端、また2ヶ月連続での1位獲得。人気が衰えてきたという考えは早計だったようです。
豊富な在庫数も強さの要因かと。使用感の少ない美品からお値頃価格の並品ランクまで、自分の使用目的に合わせて多くの中から最適な1台を選べるのも嬉しいところです。
2位には同じく『SONY α7IV』、前回同数9位からジャンプアップです。
前回の予想通り、キャッシュバックキャンペーン終了後に数を伸ばしたと思われます。
α7III同様に在庫数は豊富ですので、このままいくと次回あたり世代交代も十分考えられます。
前回4機種をランクインさせたSONYですが、今回はあと4位『α7RIII』、同数10位に『α6400』、『α7C』と、1機種増え5機種を入れてきました。
もともと高画素機から小型軽量モデルまでバリエーション豊かなラインナップを誇るSONY。中古でもその強みは十分に発揮されています。
3位に『RICOH GR III』、姉妹機『GR IIIx』も9位に入りました。
先に新品ランキングでお話しした通り、今回は中古がランクイン。
多くの方が先ず新品をご希望されるのですが、メーカーからの供給が安定せず「お取り寄せ」になってしまうことがしばしば。
そんな時、他機種の場合は入荷まで待たれる方が多いのですが、GRシリーズをお求めになる方は新品入荷を待つより中古を買われていく方が特に多いそうです。
購入を決めた時が撮影したい時。どうやらこのGRシリーズには、すぐに撮りたいと思わせる強い何かがあるようです。
同数5位に『FUJIFILM X-S10』、FUJIFILMは8位に『X-T4』も入っています。
何度もお話していることですが、メーカーの深刻な供給不足が中古の販売数を伸ばすという良くない例になっています。
X-T5が大変なことになっている状況で新モデルの予約開始… 心配は尽きません。
同数5位のもう1機種は『Nikon Z6II』。同数10位には『Z6』も。
新品が好調なNikonですが、中古ランキングで名前が挙がるのは何と2022年9月以来というから驚きです。
Nikonの中では中堅機にあたるZ6シリーズ、ですが他メーカーに完全に押されてしまっていました。
Z8の登場が再びNikon機に目を向けさせるきっかけになったのだったら嬉しいところです。
ちなみにその2022年9月にランクインしたのは2位D750、同数9位にD500とZfcという顔ぶれ… 感慨深いものがあります。
7位に『Canon EOS R』。中古ランキングの常連であったEOS R6は今回同数14位に沈みました。
少し前まで中古ランキングでも存在感を放っていたCanonが、ミラーレス初代機のEOS Rだけというのは何とも寂しいところ。
とはいえランク外には、一眼レフ機も含め数多くのCanon機が控えています。次回以降の巻き返しを期待しましょう。
次回6月のランキングでは、今回話題に挙げたFUJIFILMの新機種が登場予定です。
はたして初登場1位を獲得できるのか、またそれにより中古ランキングにも大きな変動が起こるか、次回の報告を楽しみにお待ちください!