

「MapCamera × SHOTEN」
「CP+2025」では焦点工房のブースに登壇し、現在開発中ですというご案内をしていたアイテムがようやく完成いたしました。焦点工房とのコラボレーションにより誕生したヘリコイド付オリジナルマウントアダプター「MAPCAMERA マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付」をご紹介いたします。マウントはライカSL・TL / ソニーE / ニコンZ の3つをご用意しました。外観は“オールブラック“にこだわり、マウントアダプターの刻印にもあえて同系色ブラックの文字色を採用。素材の一部をアルミ素材に変更したことにより約50gの軽量化を果たしており実に軽快です。さらにレンズ繰り出しを可能とするヘリコイドが付いているのでテーブルフォトなどの近接撮影も楽しむことが出来ます。実際にライカMマウントのレンズを愛用するスタッフが製作に携わったからこその「こだわり」が詰め込まれたマウントアダプター。各マウントで多様なレンズを装着して撮影を行ってきました。ぜひご覧ください。
今回使用した機材はLeicaのミラーレスカメラ『Leica SL3』と『Leica ズミルックス M50mm F1.4 ASPH. 11728 / 11729』。こちらをこの度ご紹介する『マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 オールブラック』を介して装着し撮影を行いました。
有効画素6030万画素の『SL3』と5代目のズミルックスとが織り成す味。ズミルックスならではのやわらかい写りから高解像度のシャキッとした写りまで大いに楽しむことができます。撮影を通してあっという間にその写りに虜となってしまいました。今回は『Leica ズミルックス M50mm F1.4 ASPH. 11728』のブラックのレンズを使用したため、鏡筒のすべてがオールブラックで統一され、ボディとレンズとアダプターが文字どおり一体となり、継ぎ足し感のない美しい外観から使用している傍からテンションが高まるのを感じました。
まずはレンズを楽しみます。開放絞りF1.4のとろけるボケを活かした絵作りの幅がぐっと広がるズミルックス。前ボケや後ボケを意識するだけで、作品の奥行き感が増します。従来のズミルックスから絞り羽根が9枚から11枚に、最短撮影距離が0.7mから0.45mへ変更されています。本来であればビゾフレックスなどのアクセサリーが必要になりますが、使用しているのはミラーレスカメラ『SL3』。ファインダーや背面液晶モニターそのままにこのレンズの描写を覗くことができます。大きな背面液晶はもちろんのこと、ファインダーも非常にクリアで、ピーキングを使用しなくともピントの山がはっきりと見えるため薄い被写界深度も意図した位置にピントを合わせることが可能でした。
本アダプターは6mmのヘリコイド繰り出し量を備えており、『ズミルックス M50 mm F1.4 ASPH. 11728 / 11729』の最短撮影距離を0.45mからおよそ0.30mへ短縮します。わずか15cmの差ですが、被写体への寄りやすさは体感で大きく変わってまいります。花やテーブルフォトの撮影で「あと一歩寄りたい」という場面が格段に減り、50mmというレンズながら1本でその幅が大きく広がります。紫陽花などの花も0.30mまで寄ることで、花弁の繊細な繊維まで描写できました。開放F値でヘリコイドを繰り出して寄るとふわっと甘みのあるボケ感を演出できますが、少し絞ることでシャープにキリっとした表情に一変します。
滑らかなトルクでスムーズなピント送りが可能な本レンズ。伝統のLeicaの息遣いを感じます。そしてそれを感じさせてくれているのがレンズのピントノブ。適度な重量感がありながらそれが嫌にならない程度の抵抗感が可能にしてくれています。そして本アダプターにはライカSLマウント用のみ、ヘリコイド部分に繰り出しノブが備え付けられています。こちらも確かな技術でスムーズなヘリコイド調整ができます。定常位でロックができるので誤操作も防げて直感的な操作が可能です。
テーブルフォトもお手の物。つかの間の休憩で出会う美味しいものから旅先で待つグルメまで、その質感そのままに舌だけでなく記録としても残っていきます。50mmのレンズでありながらここまで寄れてしまうのはこの組み合わせならでは。普段異なるマウントを使っている身としては思わず嫉妬せずにはいられません。
夜間の撮影もこの組み合わせなら万能。『SL3』の5軸手ブレ補正機能が有効で開放F値のF1.4の明るさと相まって気兼ねなく撮影することができます。高感度耐性も高く、多少ISO感度をあげても違和感なく写し取れるのは最新のカメラらしく優れた画質とディティール描写は圧巻です。それでいていつ何時においても“ライカルック”な表現も欠かしません。


レンズ取付指標部分の色合いへのこだわり
一般的なレンズ取付指標は赤を基調として単色の製品が多い中、本製品の取付指標についてはレンズマウントによってその色合いを変えています。SLマウント用では「レッド」、Zマウントにおいては「ホワイト」、さらにEマウントは「オレンジ」の指標とし、複数個お持ちの方が一目見ただけで用途を確認できる判別の容易性は勿論のこと、漆黒の筐体の中において目立ちすぎずに上品な主張を魅せるワンポイントアクセサリーになりました。とくに「オレンジ」は過去にアダプターに使用例のない、本製品の為だけの特別色となっています。
MapCamera × SHOTENのライカMレンズアダプターは、鏡筒・ローレット・着脱ボタン、刻印に至るまでオールブラックで統一されております。『Leica SL3』の硬質なフルメタルボディ、そしてズミルックスの黒鏡胴とトーンが揃うことで、装着時の段差や“継ぎ目”が目立たず、眺めているだけで所有欲をくすぐる仕上がりです。素材の見直しも行い、アダプターの強度は保ちながらも軽量化を行い、それでいて指先には密度感が伝わり、装着・脱着の際にはカチッと品のあるクリック感が得られます。マウントアダプター市場でトップクラスのシェアがある焦点工房の『SHOTEN』とマップカメラが送り出すオリジナルのマウントアダプター、『SL3』に限らずライカSLマウントシステムをお持ちの方はもちろん、これから導入をご検討されているMレンズユーザーの皆さまにも、自信をもっておすすめできるアダプターです。ぜひこの機会にヘリコイド付きのオールブラック外装の一体感をご体感ください。
Photo by MAP CAMERA Staff