LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
LEICA-M BODY × LEICA-L LENS
LEICA M-E × LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
今回紹介するマウントアダプターはLマウントレンズを、Mマウントボディに付けるために作られた、通称「L/Mリング」と呼ばれるものだ。
創世記のライカはレンズ固定式のA型に始まり、その後C型発売とともにレンズ交換式へと進化を遂げる。当初はボディ毎のフランジバックが異なっていたために容易にレンズ交換を行うには限界があったが、時を経てフランジバックが統一され、ここに通称Lマウントが誕生する。
今回のエルマーは、当時のライカの代表的な標準レンズの1本だ。
その後、1950年代に入りライカは新たな規格のレンズ交換式カメラ、M型ライカを世に送り出す。その際に採用された方式が、現在にまで至るバヨネット式のライカMマウントだ。そして今回用いたボディもまた、このMマウントを採用した現行品のライカM-Eである。
LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
このようにマウントアダプターは、使い手の遊び心をくすぐるだけに留まらず、時に、大きな役割を担うことがある。
今回のように、次世代規格へ互換性を持たせた「L/Mリング」はその典型ではないだろうか。
Mマウントが誕生した際に、それまでLマウントの機材を使っていた写真家たちは多少なりとも動揺があったのではないかと思う。しかしライカはしっかりと、人々が新しい規格のボディに移行出来る為の策を講じていたのだ。
LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L50mm/f3.5 Red Scale
LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
LEICA M-E + LEICA BAYONET RING 50/75 + LEICA ELMAR L5cm/f3.5 Red Scale
今回撮影した機材には、生産時期に少なくとも半世紀以上の差がある。もちろんこのレンズは逆光耐性等の性能面は現行のアスフェリカルなどには敵わないだろう。
一方で、それでもこのレンズが「よく写る」のもまた事実だ。それはきっと、長い年月ライカがレンズを丁寧に作りこんできた、その賜物なのかもしれない。
古いものでは1930年代にまで遡るライカのレンズを、最新のデジタル機で――― なんと壮大なロマンだろうか。
やはり、ライカの世界は果てなく奥が深い。
Photo by MAP CAMERA Staff