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新型車両は昭和37年製

[ Category: 撮り鉄(車両/設備関連)|掲載日時:2010年01月21日 12時00分]

経営難が囁かれている銚子電鉄(千葉県銚子市)に、新型車両導入のニュースが入ってきました。

未だ戦前に造られた車両が活躍している銚子電鉄ですが、安全面の問題から国土交通省より車両改善の勧告を受
け、これに代わる車両として、愛媛県の伊予鉄道から2編成4両を譲り受ける事となりました。
伊予鉄道で800系と呼ばれていたその車両は昔、京王電鉄で2010系として活躍していた車両で、26年ぶりに関
東へ帰ってきた事になります。
現在、営業運転に備えて改造中との事。一足早く懐かしの車両を見に出掛けてきました。

銚子へはマップカメラ鉄道倶楽部1回目の撮影で訪れて以来で約3年ぶり。
JR総武本線を乗り継いで銚子駅のホームに降り立ってから、同じホームの先にある銚子電鉄のりばへは、懐かし
さから自然と足早になります。
銚子駅に停まるデハ801
銚子駅で出迎えてくれたのは昭和25年製のデハ801。
この車両も車両改善勧告の対象車で、現在は主力のデハ1000系が検査等で運用を外れた際、臨時で使用される
予備車として使われています。よく見るとラストランのステッカーが貼ってありした。
新型車両の導入との入れ替えで、3月末の引退が決まったそうです。
残り僅かのチャンスに遭遇できてとてもラッキーでした。

吊掛駆動と呼ばれる独特のモーター音を聞きながら終点外川まで。6.4km、所要時間19分の短い旅です。
デハ801の車内 デハ801の運転席
車内の床はもちろん板張りで、懐かしい昔のにおいがします。(写真左)
折り返し運転の準備の間に運転席も覗いてみました。(写真右)
最新のデジタル機器とは無縁のシンプルな運転台。なにより速度計等のメーターが無いことに驚かされます。
運転手の経験と感覚で正確な運転を行う...。運転手の技術の高さが伺えます。

終点の外川駅には廃車を間近に控えた戦前生まれのデハ702が留まっていました。
外川駅に停まるデハ702
昭和3年に作られたこの車両は当時荷物車として造られ、昭和16年に電車改造したという経歴を持っています。
デハ801より一足早く今週末(1月23日)のさよなら運転で引退するとの事。なんとも残念な事です。

ホームの奥の機回し用の引き込み線に、お目当ての新型車両を見つけることができました。
外川駅に停まる新型車両
正面の2枚窓に鼻筋の通ったデザインはまさに昭和の名車の代名詞の「湘南型」。
しかも京王時代と同じカラーに塗られているとは...。
窓枠まで緑色に塗られていたので、以前の記憶と若干異なりましたが、紛れもなく京王帝都電鉄の「グリーン車」
復活です。
化粧直しを終えたばかりの真新しさに違和感もありますが、あまりの完成度の高さに、鼻の下に行き先表示のプ
レートや、運転席の下に列車種別表示を入れる枠が欲しい…と。欲ばかりが膨らみます。

駅を出て反対側の運転席も覗いて見ました。
新型車両のもう一枚の顔
もう一方の運転台は、伊予鉄時代に貫通型運転台に改造された為、まったく別のイメージ。
どちらかというと京王の5000系に近いデザインです。
白地に赤ひげつけたらどうなるんだろう??今度は別の妄想が広がります。
側面には昭和37年製と書かれたプレートが貼ってありました。
47歳にして新たな活躍の場を得た待望の新人にいろんな期待をしてしまいます。

新型車両の見学を終えて列車を待っていると、現在の主力車両1001号車がやってきました。
ゲームソフトの広告を纏ったデハ1001 デハ1001の車内
中も外もゲームソフトのタイアップ広告で統一。あまりの派手さにちょっと戸惑いを感じます。

銚子方面へ1駅戻り犬吠駅で途中下車。
犬吠駅ホーム 犬吠駅の電車レストラン
犬吠駅には廃車になった車両を使ったレストランが併設されていますが、この日は残念ながら営業されていませ
んでした。昔の車両を有効に使っていて嬉しいと思う反面、あまりに傷みが進んでいる車両を見るのは少し心苦
しく感じました。

犬吠駅の周りはキャベツ畑が広がっています。せっかくなので少し撮影を。
キャベツ畑の中の犬吠駅
キャベツ畑の中の犬吠駅(Nikon D700 +AF-S ED28-70mmF2.8D)

キャベツ畑を見ながら走るデハ801
折り返しを待つも逆光(Nikon D700 +AF-S ED80-200mmF2.8D)

犬吠駅は「世界灯台100選」に選ばれた犬吠埼灯台の最寄駅。
明治初期に193,000個のレンガで造られた名灯台にも足を延ばしてみました。
犬吠埼灯台
日中、船舶から良く見えるようにと白く塗られた灯台は青空に良く栄えています。
灯台入口 灯台内部の階段
頂上から灯火まで高さ27m。九十九里を見渡すために99段の階段を昇ると
灯台から望む太平洋
地球って本当に丸いんだ…と感じる景色が広がります。(Nikon D700 +AF-S ED17-35mmF2.8D)

絶景の眺めと冬の海の力強さを堪能した後は、再び銚子電鉄に乗って銚子電鉄の本社と車庫のある仲ノ町駅へ。
仲ノ町駅 仲ノ町車庫
仲ノ町駅で別途入場券を購入すると、併設する車庫を見学することができます。
遠目に改造工事中の新型車両を見つけたので、見学することにしました。
伊予鉄道カラーの新型車両
まだ伊予鉄道時代のカラーのままの新型車両。扉や台車が外され工事が進められています。
その脇には検査中の1002号車が留まっていました。
デハ1000系の横並び
見学中に運用中の1001号車が脇を通過。デハ1000系同士の横並びです。
同じ形でもカラーが異なるとだいぶイメージが異なることがわかります。
銀座線?
デキ1000系は以前、東京メトロ銀座線で使用されていた車両です。1002号車の上半分のオレンジ色の部分だけ
を切り取って見ると当時の面影を思い出すことができます。

車庫では銚子電鉄の名物、デキ3電気機関車も見る事ができます。
新塗装のデキ3
3年前に訪れたときは黒いカラーでしたが、いつの間にか旧銚子電鉄カラーに塗り替えられていました。
以前は隣接する醤油工場から材料等を運んでいた電気機関車でしたが、貨物営業の廃止と、機能上の問題から
本線を走ることは無くなってしまいました。それでも今でも綺麗に保存されている同社の車両を大切にする姿勢
に感銘を覚えます。
そして近々運用に入ると思われる、古い新型車両の末永い活躍を期待したいと思います。

使用機材:Nikon D700
     AF-S ED17-35mmF2.8D
     AF-S ED28-70mmF2.8D
     AF-S ED80-200mmF2.8D


[ Category: 撮り鉄(車両/設備関連)|掲載日時:2010年01月21日 12時00分]

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