X100の発売から魅力的なカメラを多数生み出しているFUJIFILMのハイエンドブランド、Xシリーズ。中でも2012年初めに発売されたレンズ交換式ミラーレス一眼『X-Pro1』はその交換レンズも含めた画質の良さと作りの良さから大きな反響を呼びましたが、今回新たにその兄弟機として発売されたのがこの『X-E1』です。『X-Pro1』で特徴的であった光学・EVFのハイブリッドファインダーこそありませんが、EVFに割り切った軽快な操作性と、ボディサイズのコンパクトさが魅力の1台です。
そして、最も重要なその描写力ですが、『X-Pro1』以来のその高画質は健在です。上の写真からでもその圧倒的な解像感は察して頂けるかと思いますが、ローパスフィルターを廃した『X-Trans CMOS』センサーのパフォーマンスを存分に感じさせてくれる描写です。今回は全てJPGデータでの撮影ですので、RAWで追い込めば更に撮影者の意図にあった表現が可能でしょう。
ISO800は何ら気にせず使用できる、この高感度の強さは『FUJIFUILM Xシリーズ』の大きな魅力ですね。特に大口径レンズの揃ったXFレンズ群を使用する事で、撮影者の撮りたいシチュエーションにしっかりとついてきてくれるのはありがたいものです。
「XFレンズは良い。」というのは知り合いのカメラマンにも聞きましたが、確かに納得の描写です。特に諧調の美しさが問われるモノクロームでの撮影でも立体感、トーンともに納得の高描写。ボディサイズが小さくコンパクトになった事で、気軽に持ち運べる様になりました。
『X-Pro1』と比べるとこの様なサイズ。光学ファインダーが無い分タテヨコが小さく、また奥行きも薄く仕上がっている事からグリップも実に良好。ちょうどフィルムのレンジファインダーカメラを使っている様な感じがあり、小さすぎず大きすぎない適度なサイジングが魅力的です。操作系はボタン類も『X-Pro1』に準じているので、併用する際も使い易いものです。
壁面のクラッチタイルまでじっくりとご覧下さい。解像感はもちろんですが、陰影も実に綺麗です。
枯れた被写体も、その繊細な描写力ゆえ引き立つものです。
センサーサイズとレンズの明るさのお陰で、普通の撮影でも被写体がしっかりと浮き上がります。街頭スナップでもこの明るさと高感度耐性は大きな強みになるでしょう。
AFも大幅に素早くなった印象です。「撮影している際の心地よさ」がしっかりと考えられ、ボディのハンドリングから操作系まで一段とブラッシュアップがかかった印象で、試写の際もテンポ良く撮影に臨めました。
>>同時発売のXシリーズ初のズームレンズ、『XF18-55mm』の試写レポートはこちら
>>先のXマウント採用フラッグシップ、『X-Pro1』の試写レポートはこちら
Photo by MAP CAMERA Staff