広角レンズを中心に魅力的なレンズをラインナップする韓国メーカー「SAMYANG」から新たな広角レンズの登場です。
「12mm F2.8 ED AS NCS FISH-EYE」はリーズナブルな価格設定にも関わらず、非球面レンズや低分散レンズを用いた贅沢な光学設計に加え、フレアやゴーストを最大限に抑制するナノコーティングシステムを採用するなど、画質への拘りも感じさる逸品です。早速その描写をご覧頂きましょう。
Kasyapaで何度もお世話になっている東京駅ドーム。フィッシュアイによるデフォルメ効果で今までにない迫力ある写真に仕上がりました。
「Nikon D810」の鮮鋭感をそのままに、細部までしっかり確認できる描写力にレンズ性能を高さを感じます。
気持ちの良いワイド感は小さな漁港を広く見せます。朝の作業が終わり静けさを取り戻した様子が、しっかり伝わってきます。
マイクロフォーサーズやAPS-Cサイズカメラの普及で12mmという焦点距離はさほど珍しくなくなってきましたが、フルサイズ機での12mmはひと味違うといった感じでしょうか。
フィッシュアイレンズは単に広く撮るだけではなく、デフォルメ効果も楽しみたいレンズです。湾曲を楽しみながらいろんな角度で撮影したくなります。
最短撮影距離20cmですがレンズ自体の大きさを考慮すれば、ほぼ被写体に密着した状態で撮影できます。
ファインダー越しにお菓子のガチャガチャに近づいていったら、危うく衝突しそうになりました。ドーム状に飛び出たレンズを保護する意味でもフードは必需品です。
被写界深度の深い超広角でも最短域を使う事で、柔らかなボケが発生しました。ピントリングも滑らかで操作感も優れています。
円形広場は湾曲が相殺し合って見た目に近い仕上がりになりました。シーンによって様々な効果が得られる奥深さがあります。
航空機を撮るには少し距離が足りませんがその分、複数の機体を捉えることができます。
生憎の天気でしたが、海に面した羽田空港の開放感が伝わります。
街中の桜は終わってしまいましたが桜色のライトアップを楽しむ事ができました。
複数の照明が乱立する中、画面全体の透明感の高さに改めて驚かされました。周辺部の光量も十分でフィッシュアイのデフォルメ効果が存分に楽しめます。
桜の模様が浮かび上がる銀行は、なんとも不思議な様相です。
角の正面に立つ事で周囲の建物が覆い被さる対照的な画を楽しむことができました。
強力なデフォルメ効果は使いこなすのが難しいという先入観を持っていましたが、撮影を重ねていくにつれて楽しいと感じさせる魅力がありました。
前玉は特徴的な形状をしていますが、カメラとのバランスもなかなか良いものがあります。さらにニコン機ではグリップとレンズの赤い帯がマッチして格好良く見えます。
リーズナブルな韓国レンズと侮るなかれ。奥の深さと楽しさを兼ね備えた魅力あるレンズの登場です。
Photo by MAP CAMERA Staff