【Leica】特別企画:『ノクティルックスM50mm F1.2 1st』8本撮り比べ
2023年02月18日
50mmLeica Boutique 10th Anniversary 動画Leica Boutique 10周年記念Leica M11Noctilux動画撮影
2023年2月20日、Leica Boutique MapCamera Shinjuku は10周年を迎えます。
今回はそれを記念して行いましたYouTube動画企画
【特別企画】世界初!? ライカ至高の銘玉!8本撮り比べ「Leica Noctilux 50mm F1.2 1st」
にてご紹介した写真を本ブログでご紹介いたします。
おそらく世界初の試みとなるであろう本企画。まずはその動画をお楽しみください!
本編映像
動画チャプター
00:00 オープニング
01:00 外観比較
04:55 重量比較
06:43 撮り比べ
18:17 総評
19:49 エンディング
「ノクティルックスM50mm F1.2 1st」とは?
写真用レンズとして初めて非球面レンズが採用された「Leica Noctilux 50mm F1.2 1st」。当時は職人の手磨きによって非球面レンズが作られたためその製造本数はとても少なく、1966年から1975年にかけて1,757本だけしか製造されなかった非常に希少なレンズになります。
製造から50年以上経っていることもあり、記述の製造本数より遥かに少なくなっているであろう本レンズ。近年では国際的なカメラオークションで高額取引されており、さらにお目にかかる機会が少なくなりました。いま国内に何本実在するのか、というレベルのレアアイテムになります。
8本の「ノクティルックスM50mm F1.2 1st」を撮り比べる
現在マップカメラで販売中の個体、これから販売準備をする個体を全て集め8本という数が揃いました。筆者はマップカメラに入社して10年以上が経ちますがこれほどの数を一度に目にするのは初めての経験です。おそらく今後生きているうちに8本を一度に比べるということは出来ないのではないでしょうか。少し俗っぽい表現になりますが1本500〜800万円で取引されており、総額はなんと5,000万円以上。久々に緊張感のある撮影でした。
それでは、動画内でご紹介した写真をご覧ください。
距離およそ4m・絞り開放撮影
このシチュエーションで見ていただきたいのはジワリと滲む背景のぼけ味です。
無限遠での撮影・絞り開放撮影
細枝の描写や各個体の色収差などに注目していただければと思います。
最短撮影距離1mでの撮影・絞り開放撮影
描写のやわらかさを感じられる最短撮影。前後のぼけ味と写真の雰囲気を比べてみてください。
ポートレート撮影・絞り開放撮影
各レンズが描き出す雰囲気の違いを感じていただけたらと思います。
モノクローム撮影・絞り開放撮影
年代による違いと個体による描写の違いに注目です。
ノクティルックス8本を撮り比べた結果
ライカに限らず昔のレンズには少なからず個体それぞれに癖があり、それが個性としてオールドレンズ好きの心を魅了する訳ですが、今回のノクティルックス8本に関しても同様の魅力を各個体から感じました。
大きな分類で言えば、各年代・ロットによる描写の違いです。今回は第1ロットの個体がなかったため、第2、第3、第4ロットでの話となるのですが、第2、第3はロットというより各個体差、第4はそれ以前のものに比べてコントラストが気持ち高くスッキリとした印象を受けました。
もちろんそのロットの個体を全てを見たわけではないので断言はできませんが、第3と第4ロットの間には5年間の開きがあると言われています。この5年間の間に技術も変われば硝材も何かしら変更や改良がされていておかしくありません。実際に撮影した写真でもわずかな違いを感じられたので、貴重な経験となりました。
また、今回のレンズにはシリアルが3番だけ違う[2247771]と[2247774]という個体がありました。あくまで想像ですが、同じ硝材を使用し、同じ日に加工や組み立てをされた可能性のある2本です。希少なノクティルックスでこの違いを撮り比べられたのは幸運であり、今後に活かせる比較になったと感じています。
最後に
世界中のライカ好きの間で語られ続けている初代ノクティルックスのエピソードや描写性。今回は一度に8本という前代未聞の撮り比べとなりましたが、8本あったからこそ気づけた外観の違いや描写の違いというものを実体験することができました。今後もマップカメラではカメラ好き・ライカ好きの方々に向けて楽しめるコンテンツを企画してまいります。公式YouTubeチャンネルではご感想やリクエストもお待ちしておりますのでよろしくお願いいたします。