
【永久保存版】水族館撮影を120%楽しむ!最高の1枚を逃さない完全ガイド|鴨川シーワールド
32nd annivaersary trip32nd AnniversaryFUJIFILMFUJIFILM XF lenstodays-recmカメラと共にカメラの楽しみ方スタッフおすすめ機材ズームレンズを楽しむ単焦点を楽しむ夏夏旅
マップカメラは日頃より多くのお客様にご愛顧いただき、今年で32周年を迎えることができました。
創業祭にあわせて毎年お届けしている、マップカメラスタッフによる特別企画。2026年のテーマは「夏旅」です。
旅に出るなら、どんな機材を持って、どこへ行きたいだろう。
いつか使ってみたかったカメラやレンズを手に、スタッフそれぞれが思い描く場所へ向かい、夏ならではの景色や出会いを撮影します。
憧れの機材を実際に使って感じた魅力や、旅先で気づいた新たな一面。写真とともに、撮影の楽しさを余すところなくお届けします。
この夏、皆さまもお気に入りの機材を持って旅に出たくなる。
そんなきっかけとなるシリーズを、どうぞお楽しみください。
今年の春先のこと。
旧友たちと千葉へ1泊2日の旅行に出かけました。
その中で訪れた「鴨川シーワールド」、国内でシャチのパフォーマンスを拝見できるのはここだけという事もあり、気合を入れて「フジノン XF200mm F2 R LM OIS WR」を担いで行ったのです。




結果から申し上げると、思っていたよりも焦点距離が長すぎて、アップでの撮影ばかりになってしまいました。
イルカやシャチのパフォーマンスはとても見ごたえのあるものだったため、歯がゆい思いをしながら帰路に着いたものです。
出来ることなら、もう一度チャレンジしたい。
その時は万全の準備をして、“余す所なく”写真に収めたい。
そんな思いを抱いていたところに、「夏旅」の企画のお話を頂きました。
今回はそんな筆者のリベンジマッチも兼ねた、水族館を120%楽しむための撮影方法をご紹介いたします。
どうぞお付き合いください。
CONTENTS / 目次
鴨川シーワールドについて

千葉県鴨川市にある鴨川シーワールドは、「生命の輝きと、ふれあえる海」がテーマの大規模な海洋テーマパークです。
国内唯一の迫力あるシャチのパフォーマンスをはじめ、イルカやアシカ、ベルーガのショーや約800種1万点以上の多様な海の生き物たちの展示を楽しめます。
今回は事前に撮影許可を頂けたため、余すところなくその魅力をお伝えいたします。
(※館内での撮影では下記の注意事項にお気をつけください)
【撮影時の注意事項】
- ・動物や他のお客様に危険が及ぶ行為
- ・著作権侵害につながる撮影、ライブ配信、及び営利目的の撮影と公開
- ・撮影者と無関係なお客様及び特定の従業員のプライバシーを侵害する恐れがある撮影と公開
カメラ・レンズの選び方
カメラの選び方
水族館の屋内は暗い場所が多く、またフラッシュ撮影は禁止されている場所が多いです。そのため、高感度耐性(ISO感度)に優れたフルサイズやAPS-Cなどのセンサーサイズの大きなカメラであれば、ノイズを抑えたクリアな写真を撮ることができます。
また、水槽内で泳ぐ魚たちにピントを合わせるために、AIによる被写体検出機能やAF追従もあると便利です。
屋外でのパフォーマンスでは、望遠レンズを使った撮影シーンも想定されます。連写速度の速いモデルであれば、シャッターチャンスを逃すこともないでしょう。
【FUJIFILMで選ぶならコレ!】『FUJIFILM X-H2S』
- ・裏面照射積層型約2616万画素「X-Trans(TM) CMOS 5 HS」センサーによる圧倒的なAF速度・追従性能
- ・最速40コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写、AIによる被写体検出機能
レンズの選び方
魚たちは動きが速いため、光量の少ない屋内でもシャッタースピードを落とすことができません。そのため、明るい大口径レンズが役立ちます。開放絞り値がF1.4~2.8程度の単焦点もしくはズームレンズがあると、ISO感度を上げずにノイズの少ない写真を撮影できます。
パフォーマンスの撮影では、客席から被写体をクローズアップして撮影するため、望遠ズームレンズがあると心強いです。三脚等は使えないことも考慮すると、手持ちできるサイズ感が望ましいです。
【FUJIFILMで選ぶならコレ!】単焦点なら『XF33mm F1.4 R LM WR』
- ・F1.4の明るさで、暗いシーンでも手ブレやノイズを抑えることが可能
- ・リニアモーターにより駆動させるインナーフォーカス方式で、高速・高精度AFを実現
【FUJIFILMで選ぶならコレ!】望遠ズームなら『XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR』
- ・ズーム全域でF2.8の明るさで、スポーツや動物などの動きの速い被写体にも対応
- ・“レッドバッジ”と呼ばれるXマウントの中でも最高峰のレンズに位置する
水族館撮影【屋内編】
背景を大きくぼかして、被写体を際立たせる

背景を大きくぼかすことによって、被写体が強調されるような写りになります。
こちらは標準域の単焦点レンズですが、カクレクマノミが顔を出した瞬間を狙ってみました。
望遠レンズでなくても、開放F値がF1.4クラスだとここまで大きなボケが得られます。

中望遠レンズともなれば、被写体を前後から切り離すような描写も可能です。
チンアナゴやニシキアナゴが隠れている砂場からも、ピントの合っている範囲がかなり狭いことが分かります。
スマートフォンのカメラでは撮影できない、レンズ交換式カメラならではの楽しみです。
大口径レンズで、暗所や素早い被写体に対応


クラゲなどはスポットライトのような光量のため、キットレンズなどで撮影してしまうとISO感度が高くなりがち。できるだけきれいに残すなら、ここも大口径レンズの出番です。
被写体ぶれを起こさない程度のシャッタースピードを設定することで、なるべくISO感度を上げずに撮影することができます。


水族館の多くの魚や動物たちは、水中を泳ぎ回っていてピタッと止まってくれることはありません。被写体ぶれをおこさないようにシャッタースピードを上げて撮影していると、気が付いたらISOオートの数値が3200、6400…なんてことも。
この二つの写真はISO400のままシャッタースピードを上げることができていますが、これも大口径の明るいレンズを使用したおかげです。
【ピントが上手く合わないときはどうしたらいいの?】
- ・F値が小さいとピントの合う範囲(被写界深度)が狭くなります
- ・基本的に暗い場所ではAFが効きづらいため、場合によってはMF(マニュアルフォーカス)に切り替えましょう
- ・被写体検出機能のあるカメラであれば、自動でピント合わせをフォローしてくれます
超広角・マクロレンズで、いろいろな表現に挑戦!


超広角やマクロレンズで撮影することで、グッと違った雰囲気の写真を撮ることができます。
例えば同じクラゲを撮影しても、左は水槽全体を、右はクローズアップした異なる写りに。

クマノミがたくさんいる水槽に近寄って、まとまって泳ぐ様子を写したり…

より空間の広がりを意識した写りになりました。


一方マクロレンズは、小さい被写体を大きく写すことや…


普段肉眼では見えない部分まで精密に見ることができます。
こういったバリエーションが増えると、撮影も楽しくなります。
【屋内撮影で気を付けたいポイント】
- ・撮影に気を取られすぎて、他のお客様のご迷惑にならないように気を付けましょう
- ・ガラスなどの写り込みを抑えるためには、C-PLフィルター(円偏光フィルター)やラバーフード(シリコンフード)が効果的です
水族館撮影【パフォーマンス編】
パフォーマンスを見る前に
パフォーマンスは『一期一会』、シャッターチャンスを逃してしまうことは避けたいです。
そのため、事前に準備できることはパフォーマンス前に済ませてしまいましょう。
【事前に準備すること】
- 【撮影場所】基本的に三脚・一脚等は使えません。レンズの焦点距離に合わせた位置で撮影できるよう、早めの移動を心がけましょう
- 【露出合わせ】屋外・屋内問わず撮影中は頻繁に設定を変える暇がありません。絞りやシャッタースピード、ISOなどは事前に調整しておきましょう
- 【アクセサリー類・その他設定】屋外では反射光で水面が光るため、C-PLフィルター(円偏光フィルター)やレンズフードの装着をおすすめします。そのほか連写の設定や、メモリーカードの準備、バッテリーの残量なども撮影前に確認しましょう
パフォーマンス撮影【ズームレンズの場合】


ズームレンズの最大の長所は、レンズ交換をせずに様々な画角を1本でまかなえるところです。
撮影場所から動けないことが多いパフォーマンス撮影において、被写体がどんな位置に来ても即座に対応することができるのは、シャッターチャンスを逃さないという点で信頼がおけます。


前後に激しく動く、ジャンプの瞬間を捉える。
パフォーマンス撮影はまさしくカメラの動体撮影性能が問われる部分です。
信頼できるカメラ・レンズで決定的な瞬間を撮影できたときの喜びは、何物にも代えがたい、自分だけの宝物を見つけたような感覚です。


トレーナーとの息の合ったコンビネーション、絆の深さがうかがえます。

大技の決定的瞬間も、逃しません。




連写中もピントが外れることなく、シャチの優雅かつダイナミックな宙返りを追い続けます。
前回訪れた際にこのパフォーマンスに胸打たれたため、ぜひここをしっかりと写真に収めたかったのです。



アップからだんだん引きの画になって、水しぶきまで画角に入れることができました。
撮影は最上段からでしたが、ときおりこちらまで水しぶきが飛んでくることも。
撮影は7月末に行いましたが、現在鴨川シーワールドでは夏の恒例イベントである、シャチの集中水掛けパフォーマンス『サマースプラッシュ』を開催中です。
飛んでくる水しぶきは全て海水なので、撮影の際はお気を付けください。
パフォーマンス撮影【単焦点レンズの場合】


続いては単焦点レンズの場合。
画角は変更できない分、余りあるレンズの表現力は水しぶきさえ芸術的に仕上げます。
XF33mm F1.4 R LM WRは標準域のレンズですが、シャチのパフォーマンス撮影では会場全体を収めるのにちょうど良い画角でした。

この日撮影したシャチのパフォーマンスは計4回。そのうち1度しか見られなかったのがこのダブル空中ジャンプです。パフォーマンス内容を熟知しているわけではなかったため、このレンズを着けていなければ取り逃してしまうところでした。


続いてXF90mm F2 R LM WR、中望遠単焦点です。
水族館撮影であまり用いられないかもしれませんが、ことFUJIFILMにおいてはこのレンズはマストだと個人的に考えていて、今回のレンズ選びでも真っ先に思いつきました。
特徴は、FUJIFILM Xマウントレンズ唯一の「クアッド・リニアモーター」仕様。
先ほど使用したXF50-140mm F2.8 R LM OIS WRはリニアモーターが3つ搭載されているのに対して、このレンズはなんと4つ。AF速度と外れた時のリカバリーが素早く、描写はキレのあるピント面と大きなボケ味がプレミアムな写りを約束します。

イルカの肌をつたう水滴の輝きと、躍動感あふれる動きをとらえ続けるAF性能。
持ってきてよかったと痛感するショットです。


パフォーマンスを終えて近くに寄ることができたので、アップで撮影します。
遠目では見えなかったイルカの肌にあるしわや模様もしっかりと描き切ります。





クアッド・リニアモーターが飛び出したシャチをしっかりと捉えてくれたおかげで、ダイブする瞬間までピントを外していません。
シャチやイルカのパフォーマンスでは、よく手前の水しぶきにピントを持っていかれる事もあります。ここまで正確に被写体にピントを合わせ続けられるのは、X-H2Sの積層型センサーの持つポテンシャルをこのレンズが最大まで引き出しているからでしょう。


シャチのパフォーマンスはどれも豪快で、舞い上がる水しぶきや着水の衝撃などは見ていて爽快感さえ感じられます。
この臨場感を写真に収めるには、XF90mm F2 R LM WRの持つシャープネスと質感表現がマッチしてくれました。

空中ジャンプの決定的な一瞬、水面から出てくるところに瞬時にピントを合わせて、シャッターを切ります。最高の1枚に仕上がりました。

単焦点レンズの醍醐味は、「ズームができない=焦点距離が変えられない」ことによる一種の縛りから、自分でも予想外の1枚が撮影できる点です。
ズームレンズの場合はあれこれ考えているうちにシャッターを切る指を止めてしまうこともありますが、単焦点レンズの場合はその画角でしか撮影できません。ポジティブに捉えるなら、あとはシャッターチャンスに“のみ”集中することができるとも言い換えられます。
最高の1枚を追い求める方や、決めの1枚を撮影されたい方に、ぜひおすすめしたい選択肢です。
【撮影後にはカメラ・レンズのケアを】
- ・パフォーマンス後はレンズに水しぶきがかかっていたり、ファインダー周りや背面液晶に操作跡が残ることも
- ・カメラ・レンズクリーナー等で汚れはふき取り、ブロアーで埃やチリを吹き飛ばしておけば安心です
さいごに
今回は「水族館撮影を120%楽しむ!最高の1枚を逃さない完全ガイド」と題してお届けさせていただきました。この季節にピッタリの写真の数々をお届けできたかと思います。
実際に筆者が撮影できた部分は館内展示とパフォーマンスの部分が多くを占めましたが、鴨川シーワールドにはほかにも多くの魅力にあふれています。例えば館内のレストランやフードコートでは、水族館にちなんだメニューを豊富に取り揃えています。


ご飯をシャチに見立てたハヤシライスや、シャチの水槽を眺めながら食事のできるレストランがあります。可愛らしくて、食べるのを思わず躊躇してしまいました。
レストラン以外にもバイキング形式の昼食や、フードコートタイプの施設もあり、小さいお子様連れのご家族もいろいろな選択肢から選ぶことが出来そうです。

春先のリベンジも兼ねた今回の鴨川シーワールド撮影旅行、結果は大満足に終えることができました。
今回使用した『FUJIFILM X-H2S』に関しても、FUJIFILMが苦手としてきた動体撮影をここまで高いレベルでこなすボディがあったのかと、ご存じでなかった方に伝わっていれば幸いです。
最後は今回の撮影で個人的に一番気に入っている写真で締めくくります。
水しぶきにピントを惑わされることなく、被写体の最高の一瞬を切り撮ることができました。
夏は残りあとわずか。
長期の旅行は難しくても、日帰りでどこかに遊びに出かけたい。どうせ行くなら、めいっぱい楽しみ尽くしたい。
信頼できる相棒と、ぜひ水族館を120%楽しみ尽くしてはいかがでしょうか。
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