
【Leica】色はノイズだった。M11 Monochromを手にして「世界の見え方」が劇的に変わった私の体験記
皆様はモノクロ撮影をどれくらいするでしょうか
モノクロ写真は白と黒のコントラストのみで描写されるのでレンズの所収差が限りなく低減されます。加えてモノクロ写真はコントラストが際立ち、非常に説得力のある写真表現が可能になります。
しかしながら現存する99%のカメラはカラーで撮影された写真をモノクロに置き換える場合がほとんどです。もちろんそのような場合でも説得力のあるモノクロ写真を生成できるでしょう。
さて、今回ご紹介するカメラ「Leica M11 モノクローム」は物理的にカラーを受光するセンサーが存在せず、モノクロ専用センサーを搭載しています。 非常に高い階調性と常用ISO感度200,000を搭載する恐ろしいカメラです。
語弊を恐れずに表現するとカラー写真から置き換えたモノクロ写真よりも圧倒的な階調表現が可能で次元が違うモノクロ写真を撮影を可能としています。
今回は風景写真や飛行機を撮影してみましたのでその作例とともにご紹介いたします。使用レンズはLeicaノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.です。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/2000, F8.0, ISO250
飛び立つ飛行機を撮影してみました。非常に高精細に撮影出来ました。空のグラデーションも単一の描写ではなく細かいグラデーションまで描写されています。モノクロ専用センサーの恩恵と言えるでしょう。
基本性能はおおよそLeica M11-Pと同等の性能を有しています。有効画素数約6000万画素の搭載やトリプルレゾリューションテクノロジーの搭載など現行M11シリーズとほぼ近い性能です。搭載されていないものがあるとしたらライカコンテンツクレデンシャルやカラーセンサーといったところでしょうか。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/16000, F1.2, ISO125
今回使用したLeicaノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.は開放F値でF1.2を有する非常に明るいレンズです。しかしながらCanonやSonyのような諸収差がほとんどないレンズではありません。カラーで撮影すると開放F値での撮影時にフリンジや色滲みが顕著に発生するレンズですが、モノクロ専用機で撮影することによってその収差がほとんど打ち消されます。上記の写真はF1.2で撮影しましたが、フリンジはもちろんのこと、ピント面の滲みも低減されているように感じます。収差が目立ちにくいからこそ様々なレンズを使用しても写真に説得力を与える事ができるでしょう。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/320, F16, ISO125
絞り込んで撮影してみました。滲みもなく非常に素晴らしいグラデーションです。特に手前の柵と奥の飛行機の白色の違いが明確に出ています。表現が合っているかわかりませんがモノクロなのにまるで色が入っているように思えるほどの階調性です。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/6400, F1.2, ISO125
モノクロ撮影することによって撮影者が伝えたい主題と副題を明確に表現できると感じました。おそらく冒頭に述べた通り収差がというものが物理的に限りなくゼロになるからでしょう。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/3200, F1.2, ISO125
色がないことによって写真を見た人に不必要な情報を排除する事が出来ます。自然と写真が上手くなった気がします。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/30, F16, ISO40000
あまり例がないと思いますが、飛行機を流し撮りしてみました。非常にノイズが少ないですが、こちらはISO40000で撮影しています。多少の露出調整はしていますが、実際は非常に暗い時間でカラー機ではノイズだらけで使い物にならない写真になるレベルでしょう。このような非常に環境として難しい撮影場所でもISOを気にする事なく撮影出来ます。そしてISOが高いにもかかわらずディティールの破綻がなくこの写真には非常に驚かされました。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/30, F16, ISO200000
常用ISO感度の限界値であるISO200000で撮影してみました。さすがにブロックノイズが顕著に発生していますが、「ANA」の文字が滲んだり見えにくくならず撮影出来ました。この時はすでに外は夜8時くらいで真っ暗の中撮影しました。その中でもここまでしっかり映っているので異次元の夜間性能を有しています。
もちろんレンジファインダー機であるLeica M11 モノクロームはオートフォーカスはありません。このような動体撮影の場合しっかり絞り込んで被写界深度を深くしてピントを目測で設定することによって動きものであっても上記の写真が撮影出来ます。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/2500, F1.2, ISO125
ノクティルックスのようなクセの強いレンズでも、モノクロで撮影することによって暴れ具合が低減されるように感じます。

Leica M11 Monochrom+LEICA Noctilux-M f1.2/50mm ASPH..1/160, F1.4, ISO250
いかがでしたでしょうか。今回はLeica M11 Monochromeとノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.を使用して作例をご紹介いたしました。驚くほど階調性が高いことやモノクロならではの写真をいとも簡単に撮影できました。カラーが撮影出来ないのにも関わらず決してお求めやすい金額ではないので万人にはおすすめできるかというとなかなか難しいですが、入手すれば決して後悔することはないでしょう。
併せて今回使用したノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.もボケ感と絞り込んだ時の高解像度が素晴らしかったです。復刻レンズシリーズと呼ばれる位置に存在していますが、6000万画素級のボディでも難なく解像し、非常に良好なパフォーマンスを発揮してくれました。カラー機でも是非試してみたいところです。



