使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
今回マウントアダプターで使用するレンズは「Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM」です。
ニコンZシリーズが登場して間も無く1年。少しづつレンズのラインアップは増えてきましたが、速いAF&新次元の高画質をウリにする新規格レンズは、携帯性に優れたサイズとは言い難いものばかり。散策のお供にもっと便利なレンズはないのかと探した結果、本レンズに出会いました。
スナップに最適な標準よりちょっと広角寄りの画角。何よりF1.4の大口径ながら、全長3cm、重さ約175gというコンパクトさが魅力です。そして3万円台半ばという新品の販売価格も大きなポイントです。
訪れたのは浅草寺。ちょうど「鬼灯市」が開催されていたこともあり、平日にも関わらずものすごい人出。早々に機材軽量化の恩恵を受けることができました。
まずは雷門向かいの浅草文化観光センターのテラスから仲見世通を一望。お祭りの賑わいがここからも感じられる高い解像力です。
少し高いガラスの壁を避けるため、カメラを頭上に構え、チルト液晶を見ながらマニュアルでゆっくりピント合わせ。普段は高速AFのニコンZシリーズですが、たまにこうやってマニュアルでピントを合わせると、新鮮な気分になります。普段なら意識する水平もお構いなし。40mmという画角で目一杯取り込んでみました。
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
2種類ある「NOKTON classic 40mm」の中からチョイスしたのは、ニュートラルな色再現を目指したというマルチコーティング(MC)の方。デジタルカメラの中でも、より見た目に忠実な色再現をするニコンのカメラとの組み合わせでは、とても自然な描写を披露してくれました。
仲見世の人混みを抜け仁王門に差し掛かる辺りから、よりお祭りらしい賑わいが感じられるように。そんな独特な空気感もカメラとレンズは逃しません。
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
ライカMマウント用レンズのため、最短撮影距離は70cmと少々長め。それでもF1.4の大口径レンズは大きなボケ味を披露してくれます。
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
「レンズの味」と表現される分野に着目したという”classic”レンズは、絞りを開放にすることで、より特徴のあるボケやにじみを披露してくれます。一方でピント面はとてもシャープな描写です。この二面性が難しくもあり面白い部分です。
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
噴水の水滴にピントを合わせていたら突然、学生さん達がフレームイン。いかにも現代ぽい風景も、”classic”レンズでモノクロに仕上げると、どことなく懐かしい画になるから不思議です。
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
ノスタルジックな気分にさせる描写は、団扇や風鈴などの風物詩が似合います。
使用機材:Nikon Z7 +Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM +SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 LM-NZ
ふと目に留まった植木を無意識のままシャッターを切った1枚。いかにもオールドレンズらしい描写が得られました。構図とか考えることなく、スナップ感覚で気軽に撮るのが楽しいレンズです。
オールドレンズテイストを残しつつ、高い解像力も披露してくれた”classic”レンズは、その軽量さも相まってとても使いやすいレンズでした。
ニコンのカメラと言えば、1959年から続くFマウントのフランジバックの長さから、他のマウントレンズと交われず、マウントアダプターとは一番縁遠いメーカーでしたが、Zシリーズの登場で様相一変。 フルサイズミラーレスカメラ中で最も短いフランジバックを手に入れたことで、最もマウントアダプターと相性の良いカメラになりました。群を抜いて見やすい約369万ドットのファインダーも然りです。
フォクトレンダーには、他にもたくさんのライカMマウント互換レンズがリリースされています。きっとこれらとも好相性なんだろうなと容易に想像ができ、私の中でレンズ沼が大きな口を開けてしまいました。皆様も心して飛び込んでください。
Photo by MAP CAMERA Staff