優秀な単焦点レンズ揃いのXマウントレンズ群ですが、旅行等の際にはやはりコンパクトなズームレンズがあると、何かと使い勝手の良いものです。今回リリースされた『XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS』はXシリーズのボディに良くマッチするサイズながら、開放でF2.8と大口径。操作性も良くとり回しも良い、Xシリーズを更に魅力的にしてくれる1本と言えるでしょう。
まずは最短距離での撮影ですが、解像力も良好。少々絞り込んでの撮影ですが後ろボケもほぼ円形と、その作りの良さを改めて感じさせます。35mm換算で27mm〜84mmの本レンズ、望遠端でも40cmまで寄れる近接能力の高さですから、シチュエーションを選ばず撮影する事が出来ます。
もちろんXシリーズのレンズですから、その描写の良さは折り紙付きでしょう。暗がりのレンガの質感まで、良く捉えてくれています。また最大4段分の効果を持つ手ぶれ補正も強力で、開放の明るさ、ボディの高感度耐性の良さと相まって光線状況が悪くとも”あきらめない”撮影が可能です。
お分かり頂けるかと思いますが、湖面です。その水面のぬめぬめとした質感、複雑に照り返される光。モノクロームでも力を失わないその描写力の高さは頼れますね。水面には鴨も居ますので、その軟らかさとの対比もぜひご覧下さい。
描写も使い勝手も申し分の無い仕上がりの本レンズですが、太陽が入る逆光下などで稀にフレアが強く入る事がありました。強い光のあるシチュエーションでは付属のフードをしっかりと装着する事をお勧め致します。
今回はX-E1での撮影でしたが、そのAFスピードには驚きました。聞けば合焦最速0.1秒。撮影していてもその合焦速度は魅力的で、軽快でスリムになったX-E1にはベストマッチの組み合わせと言えそうです。EVFメインでの撮影であれば、様々なアングルを自在に選択できるのは使い易いものですね。Xマウントのレンズラインナップも徐々に充実、今後の展開も大いに楽しみです。
Photo by MAP CAMERA Staff