802: 美しいボケ味と、フジフイルムの色合いと。『FUJIFILM フジノン XF 56mm F1.2 R WR』
2022年09月29日
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
フジフイルムのXマウント用レンズ『FUJIFILM フジノン XF 56mm F1.2 R WR』をご紹介します。こちらは35mm換算で85mm相当になる中望遠単焦点レンズです。各収差を徹底的に抑制し、同社の従来モデルよりも高い解像性能を得ました。開放F値は1.2と大口径で、それにより前後を大きくぼかした撮影や低照度下の撮影も楽しむことができます。とことんボケ味にこだわっており、ボケ内側に年輪模様が出ないよう工夫が凝らされています。最短撮影距離が従来モデルより20cmほど短くなり、レンズ先端から約41cmまで近づくことができます。それにより座ったままのテーブルフォトが楽に撮れるようになり、防塵・防滴・耐低温構造とあわせて撮影の幅が広がりました。さっそく撮影してきましたので、フォトプレビューをどうぞご覧ください。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
誰もいない獣道を歩いていると、一筋の光が射し込んで葉を照らしました。逆光で輝く葉はとてもきれいで、人工的な蛍光色のようにさえ思えました。撮っているうちに日が陰り、普通の葉っぱに戻ってしまいましたが、Velviaの色で残すことができてよかったです。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
蔦がからまるイングリッシュパブ。イギリスの国旗がはためいているのが目印です。本場イギリスから移設した本格派らしいので中もきっと素敵なことでしょう。パブなので夜にまた来ることにして先へ進みます。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
羊が二頭おり、写真に写っている一頭は好奇心旺盛で人懐っこく、もう一頭は人見知り。前者は優しい性格でいつもモルモットのことが気になっているので、モルモットを抱っこしていたら寄ってきました。さっそく匂いを嗅いで調べています。こうしてまじまじと見てみると、羊の体はこんなにもモコモコしているのに顔の毛は伸びないのですから不思議です。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
誰かが集めた木の実が置かれていました。触ってみると固くて乾燥していました。黄色からオレンジ、そして緑へとグラデーションで色が変わっておりとてもきれいです。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
こちらもイギリスから取り寄せたという本。図書館のように大きな書斎の壁は一面本棚になっており、年代物の本が並んでいます。中には100年以上前のものもあるとか。そんな歴史ある本だからこそ、個性的な偉人のブックエンドが似合います。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
キッチンには大きな調理台があって、このあとのレッスンのために調理器具が用意されています。レッスンは全て英語で行われるので、それぞれの英語名を知っている必要があります。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
レッスンが始まりました。今日はスコーンを作ります。英語しか話さない先生が説明してくれる内容の中には、大事なコツも含まれているので、ひとことも漏らさないよう聞く必要があります。といっても冗談を言い合ったり質問をし合ったりと、和気あいあいとした雰囲気です。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
こちらは大きな食堂。梁が印象的な高い天井の下には、何メートルも続くテーブルが数列並んでおり、まるであの有名な魔法学校のようです。空間が大きすぎて画角に収まりきらなかったため、旗や梁がある場所を切り取ってみました。その下にある長いテーブルをぜひ想像していただきたいです。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
スコーンが焼けました。みんなで紅茶と一緒にいただきます。シンプルなプレーン味ですが砂糖を多めに入れたので、それだけで満足感があります。室内は薄明かりしか点けておらず、窓から入る夕方の光がメインライトとなっています。開放F値1.2で撮影したところ、うっとりするようななめらかなボケ味に。スコーンの香りがこちらに届きそうです。
使用機材:FUJIFILM X-H2S + フジノン XF 56mm F1.2 R WR
美しいボケ味と、フジフイルムの色合いと。
メーカーのこだわりと技術が詰まった「確かな逸品」という印象を受けました。特にボケ味が美しく、その描写とフジフイルムならではの色合いが出会ったときに、得も言われぬ心地よい仕上がりになるのです。防塵・防滴・耐低温構造、そして短くなった最短撮影距離のおかげで、撮影時に余計な気を使うことなく撮影に集中できるのも魅力。写りといい、手にしたときの質感といい、しっかりしていて好感の持てるレンズです。ぜひお手にとってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff