世界最小・最軽量の超広角パワーズームGレンズ『SONY E PZ 10-20mm F4 G』が発売されました。開放F値は4通しと明るく、焦点距離は10-20mm(35mm換算15-30mm相当)をカバーします。パワーズームとはソニーが採用している電動ズーム機構で、またズームをしても全長が変わらないインナーズーム形式なので、静止画撮影時はもちろんジンバルを使用した動画撮影においても威力を発揮します。静止画撮影より動画撮影の方が求められる条件が多いので、動画撮影で使いやすければ間違いないと言えるかもしれません。精細な解像力となめらかなボケ味をもつ描写力は、”G”のエンブレムが保証してくれます。静止画から動画まで、超広角を活かした作品づくりを楽しむことができるでしょう。さっそく街中で撮影してきましたので、フォトプレビューをご覧ください。
美しい緑に囲まれた弓道場。10mmの超広角で周辺環境ごと写真に収めます。静寂、そして凛とした空気も写っているように思います。まるで山奥にひっそり佇んでいるかのようですが、意外と交通至便な立地で、市民の憩いの場となっています。
カラフルな電球が下げられたテラスが魅力的なカフェ。ただでさえあちらこちらに鉢植えが置かれていい雰囲気なのに、すぐ隣には緑豊かな公園があり、森林浴をしながら紅茶をいただくという贅沢な時間を過ごすことができます。
電飾が巻きつけられた街路樹があったので、枝の間にカメラを入れて撮影。撮影時に通りかかった方には、もしかしたら奇異の目で見られてしまったかもしれません。葉にピントを合わせたことで奥にある豆電球で玉ボケを作ることができました。木でできた闇の中に光があると、まるで森の中で謎の生き物の目が光っているかのよう。
この日は小雨が降ったり止んだりで、空があまり好きな色形をしていませんでした。そこで空を入れずに超広角らしい撮影をと思いこんな画角に。ビタミンカラーで元気をもらいます。
独特の色彩がきらめくエリアにやってきました。東アジアや東南アジアを旅したときに、似た景色を見たように思います。写真をよく見てみると向かいの店のメニューがガラスに映っており、それがこの写真の脇役として欠かせないスパイスになっています。
こちらのエリアはこのような飲食店ばかり並んでおり、まるで異国に迷い込んだかのよう。どのお店も現地風で、どこに入るか迷ってしまいます。アジアの料理はおいしいですがたまに癖が強いものあって、それがまた魅力なのです。
ふいに出会った吹き抜け。こんなに素敵な光景を余すことなく写すには、超広角レンズでなければなりません。『E PZ 10-20mm F4 G』を携えていてよかったと感じる瞬間です。美しく見える角度を探してゆっくりとシャッターを切ります。
個性と使いやすさのベストバランス
ただの超広角レンズというだけではなく、パワーズームの”G”レンズであること。それこそが当レンズのアイデンティティです。超広角レンズはそれでなければ撮れない写真がある一方で、超広角だけだと持て余してしまうという方もいるでしょう。でも当レンズはズームレンズで35mm換算30mmまでカバーします。世の中には標準単焦点として35mmレンズを所持する方も多く、当レンズの望遠端はそれより少し広いくらいですから、個性派スナップシューターとしても活躍しそうです。そして描写は折り紙付きのGレンズは、その温度や湿度までも写しとる力があるので、空気感のあるワンランク上の写真を得られるはず。動画撮影にも適した当レンズ。ぜひお手に取っていただきたいです。
Photo by MAP CAMERA Staff