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663:『FUJIFILM GFX100S』

2021年02月25日

絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:ASTIA

 

約1億画素のラージフォーマットセンサーカメラ『FUJIFILM GFX100』の鮮烈なデビューから約1年半。まさに「桁違い」の画素数と体験したことのない解像密度に、多くの写真を愛する人々の注目の的となりましたが、今年はなんと約600gもの軽量化を果たした『FUJIFILM GFX100S』が発売されました。対角55mmの大型センサー(43.8×32.9mm)、画像処理エンジン「X-Processor 4」はそのままにシャッターユニットは『FUJIFILM GFX100S』用に約15%のダウンサイジング、先幕が降りる際の僅かなバウンドを抑制することでシャッタータイムラグを短くするなど新たに開発、進化されたユニットを採用しています。何より驚いたのはボディ内手ぶれ補正ユニットを小型化しつつも防振性能は一切妥協せず、むしろ最大6.0段の手ぶれ補正性能に改良されているということ。軽量化による性能低下どころか、性能が向上されているのですから驚きです。操作面においても細かな改良が箇所箇所に施されていて、その中でも筆者はフォーカスレバーが押さえやすくなって使いやすくなっているのが気に入りました。3方向のチルト液晶は例えば地面スレスレから撮影したい場合などカメラの軽量化に相まった最適な仕様だと感じます。

『FUJIFILM GFX100』に新たに搭載された約4億画素の超高解像な写真を記録する「Pixel Shift Multi Shot」も当然のように搭載。また、16bitでのTIFF/RAW記録が可能で1970年代、カラー表現の可能性を世界に提起し、芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現を特徴とした新しいフィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」が追加されました。

カラフルなサーフボードを持つ男性達が誰かの合図をきっかけに一斉に海に駆け出していきました。遥か彼方の地平線まで続く青空と雲、水鏡になったビーチ。目の前で起きたなんとも気持ちのいい瞬間に筆者まで楽しくなってしまいました。駆け出して舞い上がった砂まで鮮明に、臨場感たっぷりに捉えてくれた『FUJIFILM GFX100S』。ワクワクしないほうが無理というものでしょう。今回の写真は全て『FUJIFILM X RAW STUDIO』の現像です、ぜひご覧ください。(リサイズのみ別ソフトを使用)

 

絞り:F1.7 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF80mm F1.7 R WR / フィルムシミュレーション:Velvia

 

紅葉の時期は人で溢れるこの名所もこの日はレンズを交換しては撮影出来るほどがらんとしていました。手前の窓も半開きの状態だったので画に入らないように撮影。このスポットは今までも数回撮ってきましたが、今回発売された『FUJIFILM FUJINON GF80mm F1.7 R WR』は今までにない、少し次元の違う写りを見せつけられました。急須の立体感もさながら、丸窓から入り込んでくる光によって生まれた影の描写になんともいえぬ生々しさを感じます。素晴らしい写りをするレンズです。ちなみにフィルムシミュレーション「Velvia」とホワイトバランス「日陰」で赤を強調した後、カラークロームエフェクトを「弱」にして明るくなりすぎたトーンを沈めました。こういう「色」の表現はさすがはフィルムメーカーです。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

 

絞り:F4 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF250mm F4 R LM OIS WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

白髪が生えていること、まつ毛が長いことや少し癖のある髪質など人物が被写体ならそのまま載せてしまうことは躊躇してしまうような解像度です。レンズは『FUJIFILM フジノン GF250mm F4 R LM OIS WR』の開放絞りです。本当に良く写るレンズではありますが、GFレンズの中では最も巨大なレンズ。『GFX100』と合わせて本格的な撮影するほうが適切かもしれませんが、筆者がまず最初に組み合わせてみたいと思ったのはこの望遠レンズでした。三脚座などを含めると約1.5kgくらいになるレンズですが『GFX100』約1.4kgから『GFX100S』約821gとボディが約600gもの軽量化がされているので、体力精神面への影響が段違いなのです。少し小高い山を登ったり階段を登り続けても心が折れずに前に進むことが出来たのはこの約600gの軽量化のおかげです。ラージフォーマットによる望遠レンズでのスナップ撮影を可能とさせる、素晴らしい体験になりました。こちらの写真はクリックしていただくと原寸大サイズをご覧いただけます。ぜひご覧ください。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:800 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:CLASSIC CHROME

 

この地域でも有数の広さを誇る寺にやってきました。ここは本当に環境音が少なく、鳥のさえずりや自分が歩く砂利の音くらいしか聞こえないのでとても穏やかな気持ちになれます。何百年も前から積み重ね刻まれてきた歴史を1億画素と「CLASSIC CHROME」がとてつもない密度と質感描写で魅せてくれました。厳かさと静謐。あの時の雰囲気さえこの画の中に記録されているようです。この写真にはカラークロームエフェクト「強」をかけて深みが出るように調整しています。

 

絞り:F1.7 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF80mm F1.7 R WR / フィルムシミュレーション:ACROS+Yeフィルター

 

 

絞り:F8 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

一足先に春を告げる桜。この時勢とあいまい美しい花が青空を染めるこの1枚を見たとき「春はちゃんと来るんだ」と心がふっと軽くなりました。太陽の光を一身に浴びて活き活きと色づく桜。『FUJIFILM GFX100S』と『FUJINON GF30mm F3.5 R WR』の写りは肉眼で見た時以上の美しい景色を写してくれました。春はもうすぐそこです。

 

絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:160 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF80mm F1.7 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

ちょっとした室内撮りを撮ってみました。拡大してみると小さなホコリまで写りこんでしまって少し恥ずかしいのですが、印刷物のドットまで解像していて解像力の高さに改めて驚きです。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

前日に強風の知らせを聞き、ならばと海辺に向かい岩礁に打ちあがる波の高さに圧倒された一日。遠くで打ちあがった波の水しぶきが強風に吹かれ、ビシビシと体を濡らす中絶対に近くで撮ってみせると覚悟をして撮った1枚です。覚悟やいずこ、予想以上の波しぶきにすぐさま避難しましたが足元はびしょびしょ。しかし荒れ狂う波しぶきは捉えることが出来ました。細かな粒だけでなく太陽光に輝く光の粒までも解像していました。こちらはクリックすると原寸大のサイズでご覧いただけますのでぜひ拡大してご覧ください。

 

絞り:F1.7 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:100 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF80mm F1.7 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

夕暮れの陽に照らされる海岸植物を『FUJIFILM FUJINON GF80mm F1.7 R WR』がうっとりするようなボケ感で情緒たっぷりに魅せてくれました。新たに追加されたフィルムシミュレーション「NOSTALGIC Neg.」はアンバー(琥珀のような黄色みを帯びた温かい色合い)に描写する一方で、シャドウ部はディテールを残したままノリの良い色味を実現します。この時間帯の色味とは特に相性が良いと思いますが、「CLASSIC Neg.」と比べると全体的に柔らかく、独特な特徴を持ちながらもどんなシチュエーションにおいても使えるフィルムシミュレーションだと感じます。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:200 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:Velvia

 

 

絞り:F9 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

数年前、夕暮れ時のこの場所からの景色が記憶に焼き付いていてこのカメラでこの景色を撮ってみたいと思い再び訪れました。地理的に風が強くなってしまうのでしょう、その時もこの日も崖下に落ちてしまうのでないかと思うほどの強風の中、柵と柵の間に挟まりながら夕暮れ時をじっと待ち続けました。残念ながら陽が早めに雲に隠れてしまい焼けた空を見ることはできなかったのですが、この低照度でもしっかりと向こう岸に人物がいることや鳥が飛んでいることが分かるほど解像する『FUJIFILM GFX100S』の実力に感動しました。ちなみに筆者はノスタルジックネガの設定時にトーンカーブのシャドウトーンを「-2」に設定していました。暗部の柔らかさをさらに活かすことが出来ます。ちなみにメーカーの画質設計担当者の方のおすすめの設定は「ホワイトバランス:AUTO」「WBシフト:R+2 B:-3」「トーンカーブ:-2」「カラー:-2」だそうです。ぜひこの設定で楽しんでみてください。こちらも原寸大のサイズでご覧いただけます。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:1600 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF30mm F3.5 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

いつからここにあったのか野球ボールが転がっていたので、片手で地面スレスレまでカメラを近づけて水鏡に映った暮れの空と一緒に写しました。この写真を撮りながら自然にローアングル撮影が出来たことに改めてこのカメラの機動性を実感しました。『FUJIFILM GFX100S』はJPEG方式のSUPERFINEで撮影するとなんと平均約40Mほどの情報量を持っているので、この1枚のみJPEGから少しシャドウ部を持ち上げて現像をしてみましたがボロボロになっていたボールのディテールもしっかり記録されています。本当に素晴らしいカメラです。

 

絞り:F1.7 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:1250 / 使用機材:FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF80mm F1.7 R WR / フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.

 

 

毎日をラージフォーマットに。

さて、いかがでしたでしょうか。2日間『FUJIFILM GFX100S』とレンズ3本をカメラバックに詰め込み歩き続けましたが、どんどんと先に進もうという気持ちのまま撮影し続けられたことが『FUJIFILM GFX100』との圧倒的な違いを感じる部分でした。ちょっとした路地への散策、しゃがんでは立ってを繰り返しての撮影、その少しずつの何気ない動作一つ一つをこのカメラの機動性が支えてくれていた気がします。
今回は新しいフィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」をベースに写真をご紹介しました。フジフイルムの魅力は「色」にあると思い、今回はなるべく色んな色が並ぶように意識して写真を構成してみたのですが、ほぼ撮って出し状態でも仕上がりに満足できるフジフイルムの画作りには賛辞の言葉しかありません。フィールド、スナップがメインの筆者にとってはラージフォーマットは少し敷居が高かったのですが、『FUJIFILM GFX100S』なら交換レンズもカバンに入れつつ毎日持ち歩けるなぁと撮影が終わった今も妄想が膨らんでしまい、このカメラを触ってしまったことをやや後悔しているくらいです。今まで撮ってきていた日常をまた改めて撮りなおしたくなりました。毎日をラージフォーマットで記録する、そんな夢のようなカメラが今日現実となりました。ぜひ、このカメラで一度しかない日々を残してみてください。

 

Photo by MAP CAMERA Staff

 


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