使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
35mm判換算で約50mmの焦点距離を持つ『FUJIFILM フジノン GF63mm F2.8 R WR』。スタイリッシュなデザインで、なおかつ重さは405gと非常に軽量で持ち運びがスムーズなレンズです。「ラージフォーマット機専用レンズ」と聞くと大きなサイズを想像しがちですが、『GFX 50S II』と合わせたところ何ら違和感なく手にフィットしました。それでいて写し出される写真は精密な美しさを醸し出しているのですから、自然とシャッターを切る動作が多くなり、終始「撮ることに夢中」といった状態になります。
多くの人が慣れ親しんだであろう画角の中で揺らめき、合焦する光景。そして、それら輝きを持った写真をカメラにおさめることができる幸せなひと時。『フジノン GF63mm F2.8 R WR』のフォトプレビューを是非ご覧ください。
※今回のKasyapaは拡大写真を通常より大きなサイズで掲載しております。高精細・高画質な描写をお楽しみください。
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
曲線が特徴的な椅子。僅かな窓からの明かりに照らされてその輪郭がより強調されています。絞りは開放のF2.8ですがそれでいながら高い解像性能を発揮してくれる『フジノン GF63mm F2.8 R WR』は、周りにある被写体に目を向けるのが楽しくなってきます。シンプルながら、上品で落ち着いた写真の雰囲気はとても好みです。
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
外は強い日差しが降り注いでいますが、室内ではやわらいだ光が程よくまわっていました。透明感のあるブラインド・インテリアがとても映えるシチュエーションです。落ち着いた描写力も素敵ですが、背後に写るボケ味も印象的で写真全体を盛り上げてくれました。
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
様々なフィルムシミュレーションを楽しめますが一番好みだったのは「クラシックネガ」。ネガフィルム「SUPERIA」がベースでメリハリのある諧調と深みを増した色で、立体的な表現が得られるのが特徴です。ラージフォーマット機で気楽にフィルムライクな写真を楽しめる……ある意味とても贅沢です。また、撮影日は色々な場所を歩き回ったのですが、改めて35mm判換算50mmの焦点距離は汎用性が高く1本あれば何でも撮れてしまうのだな、と思いました。好みのフィルムシミュレーションを探しながら撮り歩く。ただそれだけなのですが時間を忘れるほど撮影に夢中になりました。
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
「フィルムライクな味わい」が強く、また同時にその写りに驚いた1枚です。新しい技術が投入されているデジタルカメラの写真なのに、どこかしら懐かしが漂っているようにも見えました。自然が織りなす深い海の色と、貨物船のいかにも人工的な色合いの対比もお気に入りです。
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
ノスタルジックな夕暮れ時をフィルムシミュレーション「Velvia」にして写真を撮りました。遠くに見える都市群を覆う夕闇をグラデーションゆたかにとらえました。シルエットの中で打ち上げられた波、その中で走る光もとても印象的です。
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
使用機材:FUJIFILM GFX 50S II + フジノン GF63mm F2.8 R WR
暗い室内に加えて動く被写体。ライブハウスという過酷な条件の中、刻まれるビートや躍動するサウンドを耳にしながらシャッターボタンを押し込みます。シビアになりがちな撮影条件でも意のままに操れる相棒。ラージフォーマットでありながらも、被写体を浮き上がらせた臨場感あふれる、まるで生き物のような演奏風景を思うがままに1枚の画として撮影してみました。
細部に宿る、美しさ
ラージフォーマット機なのだから、通常のカメラよりも綺麗に撮れる。当然といえばその通りなのですが、実際に写し出された画像を見返してみると単純に綺麗なだけではありません。画面の端々までに緊張感が走り、画素のひとつひとつが共鳴し合うかのように写真を作り出します。そこには、ラージフォーマット機だけが見せられる世界が存在しているのではないでしょうか。『フジノン GF63mm F2.8 R WR』が見せてくれる景色。それは「眼の前にあるものはこんなにも美しかったのか」という再認識と感動だと筆者は感じました。慣れ親しんだ画角だけど特別な1枚へと変えてくれるレンズ。常に手元に置いておきたくなる1本です。
Photo by MAP CAMERA Staff