

シグマより発売されるAPS-C用広角レンズ『 SIGMA Contemporary 15mm F1.4 DC 』のフォトプレビューをご紹介いたします。基本的なスペックは「SIGMA Contemporary 15mm F1.4 DC X-Mount」と同じですがキヤノンRFマウント使用時には画角が24mm相当になります。キヤノンRF/APS-C用レンズとしてはオートフォーカスで広角で明るい単焦点レンズという存在は、とてもありがたいものです。「SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN」とは約1.6mmの差があり、広角にとってのこの差はかなり大きなもの。RFマウントは今回登場した3つのマウントの中では最も重い240gですが、その差は約15gなので十分に軽量な1本です。絞りリングのかわりにキヤノンRFマウント用にはコントロールリングが搭載されており、自分好みのカスタマイズが可能です。
白鳥と富士山、鴨もいます。絞ることでパンフォーカス気味に仕上げていますが、平坦な描写に留まらないのがこのレンズの素性の良さでしょう。ピント面の白鳥にはしっかりと立体感があり、背景の富士山もよく写っています。広角レンズとして、収めたい要素を撮りきってくれました。

2本の主要な直線と、画面奥の隙間の幅が均一になるよう、慎重にアングルを調整して切り取りました。手前側が扇状に大きく広がって見える視覚効果は、まさに広角レンズならではの醍醐味です。軽量なおかげでこうしたシビアなアングル調整もストレスなく撮影できました。周辺減光はボディ内補正をかけた状態ですが、F2.8から改善、F4.5くらいからほぼ無いと言っていいくらい改善されます。

鈍い光沢を放つステンレス製の醸造タンク。中央付近に位置する「渋」の文字が刻まれたタンクへフォーカスを合わせてみましたが、ピント面はシャープかつ、広角レンズながらボケ量も豊かに出てくれました。RF-Sマウントでこの画角で明るい単焦点というのも、嬉しい存在です。

建造物のハイライトに芯を残しつつ、空の表情を活かすために露出をコントロールしました。コンクリートパネルの継ぎ目から、空の微細な濃淡に至るまでシャープに描写されています。それぞれ質感の異なるものを1枚の中に描き分けてくれました。そもそも現像を前提にしたカットではあるのですが、撮って出しの段階で納得のいく質感表現を見せてくれたのでそのまま掲載いたしました。

ほんの気持ちだけ絞りました。最短撮影距離は25cmのため、イメージした以上に寄れます。前後のボケ味はとても柔らかく、ハイキーな露出設定によってハイライトが心地よく滲む描写も好ましいです。引きのスナップから近接撮影まで、1本で楽しめます。

紫陽花によく似た花が咲いていたので撮影しました。ちなみに「ビバーナム・ティヌス」という花だそうです。さきほどのカットとは違い少し絞って被写界深度を深く取ってみました。ボケが硬くなることを懸念しがちなシチュエーションですが、とても素直なボケ味で、積極的に絞りを選べる安心感があります。

ピント面は意識せずに撮影したのですがコンクリートのザラザラ下質感など、画面手前からよく解像してくれています。少し木の枝など挟んでいますが、逆光でもゴーストやフリンジはあまり出ません。この日撮ったカットを見直してみましたが、致命的に出てくるようなカットはありませんでした。

雪が降って雨になって晴れた1日。大きな水たまりを水鏡に、地面ギリギリのところでバリアングルモニターで画面を確認しながら撮影しました。こういう体勢の撮りにくい撮影では機材の軽快さが肝心です。JPEGデータからハイライトだけ落として空のディテールを戻しています。

楽しくなってしまい、水たまりを見つけては撮ってしまいました。そもそもレンズが大きかったりすると、ここまでギリギリに置くこともできないので、この日にこのレンズを持っていて良かったと思えた1枚です。


あらゆるシーンを軽やかに
広角単焦点だけでスナップするときは、どういうものを撮ろうかと悩んでしまうのですが、その悩みが軽いというか、普段使いとして使えるレンズという感覚を持ったレンズです。と言いつつ、被写体を探す時間は長かったようで、スマホの歩数を見てみたら普段の撮影よりかなり多めに歩いていました。いつもならもう少し前に疲れを感じるのですが、軽量なシステムのおかげか、長く歩けていたようです。バリアングルモニターを活用できたことも個人的に嬉しかったポイント。旅行・スナップにはもってこいのレンズです。あらゆるシーンを軽やかに撮影できる『 SIGMA Contemporary 15mm F1.4 DC RF-Mount 』。軽くて明るい広角レンズをお探しのRFユーザーにはぜひおすすめしたい1本です。
Photo by MAP CAMERA Staff









