

小さなボディでも機能は満載。迷う必要なしの銘カメラ。前モデルから約2年半ぶり『X-S20』の登場です。「小柄なのに深めのグリップ」なボディデザインは健在。バッテリーが「NP-W235」と大型化したことで撮影枚数が『X-S10』の2倍以上になりました。それでもボディサイズは幅がほんの数ミリ大きくなっただけ。重量もバッテリー分が増えただけで500g未満。レンズを装着した状態でも持った時の「軽い」という印象はそのままです。イメージセンサーは『X-S10』と同じですが、画像処理エンジンには第5世代の「X-Processor 5」を採用。「HEIF形式対応」「被写体検出AF設定」フィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」の追加や「5軸・最大7.0段のボディ内手ブレ補正機能」など確実な進化を遂げています。
もちろん動画機能も大幅に進化しました。「6.2K/30P 4:2:2 10bitでのカメラ内カード記録」やHDMI経由で最大6.2K/30P 12bitの動画RAWデータ出力も可能に。さらにモードダイヤルに「Vlog」モードが追加され商品撮影やセルフィーの設定で簡単に撮れるようになりました。本格的な撮影から日々の記録まで一台でなんでもこなせる『X-S20』。同時発売の超広角レンズ『フジノン XF8mm F3.5 R WR』の写真も一部混ぜながらご紹介いたします。ぜひご覧ください。

同時新発売の『フジノン XF8mm F3.5 R WR』で高架を見上げてみます。とにかくどんな景色もダイナミック。絞るとピント面まで距離があってもしっかり解像してくれます。これだけ広くても周辺減光が気にならないのもポイントです。

『X-S20』はとにかく軽やか。カメラバッグが普段より軽かったのでついでにもう一本レンズを追加してしまいました。結果的に普段とあまり変わらない重量になってしまった気もしますが、あれこれ詰め込める気持ちの余裕が持てるのは良いことです。

電子シャッターで1/32000まで撮れるので明るいレンズの開放絞りで撮れるのが嬉しいポイント。『XF56mm F1.2 R WR』の立体感ある写りを色んなシチュエーションで楽しむことが出来ます。

曇天の空とフラットな光が功を奏したのか、とても滑らかな金属の質感を表現してくれました。光沢感のある箇所との描き分けもしっかりと出来ています。

素晴らしい描きこみ具合。今回初めてじっくり『フジノン XF56mm F1.2 R WR』で撮影してみたのですが、本当に良いレンズです。そしてその写りを引き出してくれる『X-S20』もまた素晴らしいカメラです。

超広角で空を見上げてたら電線の数の多さに驚きました。最近では電線の地中化が進んでいて、今はまだ当たり前の景色でもこれからどんどん貴重な景色になっていくのかと思うと今のうちに撮っておかねば!となります。

日々、また軽やかに。
カメラが軽いとやはり気持ちも軽やかに。『X-S10』を撮影したときも思ったのですが、カメラが体力的に負担にならない限り、写真を撮る人間というのはどこまで歩き続けられます。予定していた場所を越えて随分と遠くまで歩いてしまっていたり。持っていることが苦にならないというのはとても強いアドバンテージだと思います。『X-S10』と同じように入れられる機能は全部入れてしまおう、というメーカーの熱い気持ちが込められているように感じました。やりたいこと、やってみたいことがちょうど良い『X-S20』でまた新たな軽やかな日々を。
Photo by MAP CAMERA Staff