
【Leica】これでピント合わせも快適に。視度補正レンズを徹底解説!
レンジファインダーカメラを使ってみたいけれど、視力に不安があって手を出せずにいる。
あるいは、最近ファインダーが見えづらくなってきて、愛機を手放そうかと迷っている……。
今回はそんな方に向けて、「視度補正レンズ」というアイテムをご紹介いたします。
視力に問題の無い方にも関わってくる話ですので、ぜひご覧ください。
LeicaのMシステムカメラは、レンジファインダーというカメラに組み込まれた光学距離計を用いてピントを合わせる「二重像合致式」を採用している現代では珍しいファインダーを採用しています。
SLシステムやQシステム、そして他社メーカーのミラーレスカメラのファインダー内に液晶モニターがあり実際に撮影される画が写し出されるものとは違い、素通しの覗き窓の中にピントを合わせるための二重像や焦点距離を表すブライトフレームが存在しています。
これはミラーレスカメラにも同じことが言えますが、撮影者の視力に合ったファインダーに設定しなければ快適なピント合わせが難しくなるということなのです。
快適なMF操作に視度補正レンズは必須級のアイテムと言えるでしょう。
また、普段眼鏡越しにLeicaのレンジファインダーを使っている方は経験されている事と思いますが、
一般的なブライトフレームの中でも最も外側に位置する28mmの枠は、眼鏡越しにアイピースへ接眼した際に意識して視線を送らないと見る事が難しいという場合もあります。
なぜ必要なの?
機械式とはいえなぜ素通しで景色の見れるレンジファインダーに視度補正レンズが必要になるのか。そう思う方も多いと思います。
実はライカのレンジファインダーにはもともと-0.5dptの視度設定がされています。
これが「なんだかファインダーが見えにくい」という症状と関係してくるのです。
「見える」と「ピントが合う」は別物
人間の目は老化やスマートフォンの見過ぎなど、視力の低下にはたくさんの要因があります。
そして「目が悪い」という状態にはいくつかの種類があり、それによって度数や見え方が変わってきます。

例えば正常な状態の目では、目に入った光の量を虹彩で調整し、ピントを調整する水晶体で屈折、その光が硝子体を通過して網膜の黄斑に焦点を結びます。この黄斑で結ばれた光が電気信号に変えられて、視神経を通って脳に伝わるという仕組みです。
虹彩は絞り、水晶体と硝子体はレンズ、黄斑はフィルムや撮像素子と考えると人間の目はカメラの構造にとても良く似ています。
しかしこのピントを合わせる仕組みが正常に機能せず屈折異常を起こしている症状を 「近視」 「遠視」 「乱視」 と言います。

「近視」は、近くの物は見えるが遠くのものは見えない状態のこと。
先ほどと同じ状況で合ったと設定すると、黄斑の手前で焦点が結ばれた状態になります。そのため、近くの対象物にはピントが合いやすいですが、遠くの対象物はぼやけて見えてしまいます。

「遠視」は、近くの物も遠くの物もピントが合わせにくい状態のこと。
これは黄斑より後ろに焦点が結ばれてしまい、ピント調整を一切しなくなってしまっているためリラックスした状態では何も見えません。この状態は物を見る際に常にピント合わせをしなくてはならず、一番目に負荷をかけてしまう状態となり、疲れやすい目と言えます。
「乱視」は、対象物を見ている時の焦点が1か所に集まらない状態のこと。
ほとんどすべての人が何かしらの乱視を持っているとされており、弱い乱視であっても対象物がしっかり見えていれば大きな問題にはならないことが多いですが、強い乱視があると視力低下や眼精疲労の原因になる可能性があります。
この様に人間の目は生活習慣や老化により様々な変化が起こってきます。
そしてそれらを矯正するために眼鏡やコンタクトレンズを使用して、ピントが合う状態を維持しているのです。
互換性と種類
ここまでいろいろと語ってきましたが、「Leica 視度補正レンズ」と調べると実は思っていたよりも多くの種類が出てきます。
使用するボディの種類によって選ぶものが異なりますので、ライカM型に付ける視度補正レンズをこちらでご紹介していこうと思います。
機種ごとの互換性

M型ライカに付けることのできる視度補正レンズは2種類。
写真左手にある「Leica 視度補正レンズ M」と写真右手にある「Leica 視度補正レンズ M II」です。
端的に申し上げるのであればI型とII型があるという事です(I型については型番上「I」表記はございません)

横から見てみると違いは一目瞭然。厚さが異なります。
左手にある薄いものはM3からM9までのシリーズに、右手にある厚いものは新しい機種のM10シリーズやM11シリーズに使用できます。

種類が変わったのはファインダーの口径がM10以降に大きくなったためです。ファインダー周りの構造が改善され、よりファインダーが見やすくなりました。
大口径化した事でアイピース部のネジについても変更が入っており、「Leica 視度補正レンズ M II」が登場しています。
取り付けたビフォーアフターも用意しました。


本体側のアイピースから視度補正レンズの径がはみ出てしまう事もなく、さすがは純正品といった作りです。
取り付けた感触としては、厚い方が取り付けやすさがありましたが薄い方も難しくなく存在感もほぼないと言えます。
そして、もうひとつ。歴史あるライカらしい視度補正レンズに関連したアイテムをご紹介します。
それがこちらの「Leica M10用 ファインダー用ネジアダプター」。
こちらはM10以降のMシステムカメラにM3~M9で使用していた旧型の視度補正レンズを、M10やM11に装着するためのアクセサリーとなっています。
また、用途は異なりますが純正のマグニファイヤーについても旧型と同様のネジ径を使用しているため、そちらをM10やM11に装着する際にも使用できます。

アダプターとそれを外す際に使用する金属板が付属しています。この金属板は、ドライバーのような使い方でカメラにアダプターが残ってしまった場合には凸側を、視度補正レンズなどの取り付ける側から撮れなくなってしまった場合には凹側をネジに引っ掛けることで外すことができます。
このアイテムの登場により、以前フィルムのMシステムカメラを使用していて新しくデジタルのMシステムを購入される方や、M10以降の機種でマグニファイヤーを使用したい方も幅広い選択肢を得ることができるようになりました。
選び方と視度補正の種類
前述通りMシステムのアイピースには-0.5dptの視度補正が入っている状態です。そのため現在の視力から計算して選択する必要があります。
例えば、普段-2.0dptの眼鏡を使用している方であれば、アイピース分の-0.5dptを考慮し-1.5dptの視度補正レンズを選択することで、-2.0dptの補正値になります。
こうする事で、眼鏡無しの状態で快適なファインダーでのピント合わせが可能になります。
なお、計算式はあくまで目安のため、お近くにお試しいただける店舗などがある場合は、試着をおすすめ致します。
Leica Boutique Mapcamera Shinjukuにもお試し用の視度補正レンズはご用意がございますので、店頭にお越しの際はお気軽にご相談下さいませ。
また、この視度補正レンズはM9以前の機種用とM10以降の機種用どちらも、-3.0dpt、-2.0dpt、-1.5dpt、-1.0dpt、-0.5dpt、+0.5dpt、+1.0dpt、+1.5dpt、+2.0dpt、+3.0dptがあります。
近視の場合は、-3.0dpt~-1.0dpt
正常な目の場合は、-0.5dpt~0.5dpt
遠視の場合は、+1.0dpt~+3.0dpt
で見ていただくと自分に合った視度補正レンズを選ぶことが可能です。
※マップカメラのウェブサイトに掲載のあるものを記載しています。
まとめ
眼鏡越しのピント合わせを窮屈に感じている方や、ファインダーを覗いた時に「なんだか二重像が合わせにくい」とお悩みの方に、心からおすすめしたいアイテムです。
視度補正レンズなどの便利なアクセサリーを上手に活用して、より快適なレンジファインダーライフをぜひお楽しみください。




