コンパクトで持ち運びしやすい『AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED』。コストパフォーマンスの高いナノクリスタルコートレンズとして親しまれているレンズです。一本の単焦点レンズとしてスナップ撮影でも十分に活躍するAF性能なので、初めての単焦点レンズとしても大変オススメできます。さらに、『Z6II』に装着することでカメラの手ブレ補正機能の恩恵も受けられるという正に良いこと尽くめの組み合わせです。今回は気軽に手持ちでの撮影をしてきました。
マクロ撮影では三脚でカメラを固定し、マニュアルフォーカスでピントを合わせるという方が多いのではないでしょうか。しかし、場所や被写体によっては三脚が使えず、手持ちで撮影しなければならないこともあります。今回は『FTZ』を使用しているので、素早いAFで狙った箇所にピントを合わせられました。写真は、最短撮影距離の0.185m付近まで近づいて撮影したベゴニアの花。ピント部分の白いしべの形状がしっかり写し出されています。また、花弁のマットな質感は綺麗なボケと相まって柔らかい表現になりました。
ふわふわしたもののように感じる物体を画面一杯に敷き詰めてみました。こちらは大福丸というサボテン。成長すると細胞分裂のように分頭し、箱詰めされた大福に見えます。しっかり棘もあるので、触るとチクチクするのかもしれません。
『AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED』は通常の単焦点レンズとしても扱い易い大きさとレスポンスの良さを持っています。60mmという焦点距離は、ものを少し集中して見た時の視野に近いため、スナップ撮影では何を撮ったのかはっきりし易いでしょう。
膝の高さ位に吊るされていたダルマの小物。被写体に寄れるレンズを持っていると、自然と下ばかり見て歩いてしまいます。ワクワクしながら被写体を探すのも幼少の頃を思い出させ、面白いです。
窓の格子にピントを合わせ、開放絞りで撮影してみると、なだらかなボケを感じられる1枚に。錆びついた金属の質感と青いタイル、オレンジのライトがどこか落ち着いた雰囲気で、冬の気配を感じました。
赤いチェックのジャケットは派手でとても暖かそうな印象。見ているだけで暖かくなるような気がします。60mmという焦点距離のお陰で、ガラスに張り付いた撮影でも被写体に寄り過ぎることのない丁度いい距離を保つことができました。
コストパフォーマンスの高い『AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED』。『Z6II』に搭載されているボディー内手ブレ補正により、一眼レフ以上に快適に手持ちでのマクロ撮影を楽しむことができます。スナップ撮影においても寄りたいと思った時に十分寄れる機動力の高さは大きなポイント。標準域の単焦点レンズを1本選ぶとなれば間違いなくこの1本は候補に入ります。60mmで優れた接写撮影ができるコンパクトなレンズは『AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED』だけでしょう。
Photo by MAP CAMERA Staff