絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:64
先日Kasyapaにて海外で撮影をしたNikon Z7+NIKKOR Z 24-70mm F4 Sのフォトプレビューをお送りしましたが、今回はその際に一緒に持って行った『Leica ズミルックス M50mm F1.4 ASPH.』のフォトプレビューをご紹介いたします。
今回の撮影地は、チェコとオーストリア。標準ズームは必須として、もう1本何を持って行こうかと考えたときに真っ先に頭に思い浮かんだのがこのレンズでした。世界にはたくさんのレンズがありますが、「このレンズなら絶対に納得のいく画が撮れる」と思えるレンズはなかなかありません。次いつ行けるか分からない海外の地で、悔いの無いよう満足のいく1枚が撮りたいという思いから、本レンズを持っていくことを選びました。
気になるZ7との相性についてですが、有効画素数4575万画素を誇るZ7と本レンズの描写力の高さが相まって、非常に素晴らしい画を導き出してくれました。また、ピント合わせも非常に快適です。それも全てZ7の見やすいファインダーのおかげでしょう。今回の撮影の中で、ピント拡大機能を使用するシーンはほとんどありませんでした。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100
今年2018年は、1918年のチェコスロバキア建国から100年、1968年のプラハの春から50年、1993年のチェコスロバキア分離から25年と、チェコにとっては特別な年。さらに私が訪れた日がまさに建国100周年にあたる日だったため、チェコの首都であるプラハでは数々の露店やライブステージも設置されたりと、とても賑わっていました。
絞り:F4 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:100
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:100
普段見慣れない海外の街並みはどこを撮っても新鮮で、夢中でシャッターを切りました。この時は曇り時々雨と写真撮影にはあまり向かない天気だったのですが、それもこのレンズと一緒なら雰囲気のある1枚に早変わり。悪天候をも味方に付けてしまう、圧倒的描写力です。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/30秒 / ISO:140
やさしくとろけた前ボケが、まるでカラーフィルターのように画面を彩ります。明るいレンズは少々重量があるのが難点ですが、それでも撮影の幅が何倍にも増えるともなればやむを得ません。重量があるレンズには、理由があるのです。
絞り:F2 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:100
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:125
50mmのレンズとは思えないほどの立体感です。背景のボケもうるさくなく、強い日差しの中でもハイライト~シャドウまでしっかりと描き切ってくれました。
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:125
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:125
海外旅行の最終日、ウィーンにあるカメラショップめぐりをしました。ウィーンにはライカストアとライカショップがありますが、こちらはライカショップでの1コマです。「写真を撮っていいですか」と店員さんに尋ねたところ、快諾してくださいました。中にはライカの新品・中古商品をメインに、日本ではなかなかお目にかかれないオールドレンズの数々がたくさん並んでいました。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:125
昔のライカのカタログと思しきものたち。私以外にも興味深そうにショーケースを覗くお客さんが後を絶ちませんでした。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:125
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:125
ウィーンと言えばザッハーとデメルのザッハトルテが有名ですが、何気なく入ったカフェにもザッハトルテが。ついつい注文してしまいました。
ウイーンの伝統を味わいながらこの旅行で歩いた距離を計算してみたのですが…なんと80kmほど。写真を撮るのに夢中で気づきませんでしたが、相当な距離を歩いていたようです。
Z7の重厚感とライカの高級感がマッチしています。バランスも良く、快適に撮影を楽しむことが出来ました。
冒頭でピント拡大について触れましたが、Z7はα7シリーズのように「ピント拡大→シャッターボタン半押しで通常表示に戻す」といった動作ができません。ピント拡大から通常表示に戻すにはピント縮小ボタンを押す必要があります。カスタムボタンでピント拡大を割り振ることも出来ますが、その際もボタンをもう一度押さないと通常表示には戻りません。
ファインダーが見やすく快適な撮影が楽しめることと、高精細なモニターを備えているだけに、少しもったいないなと感じました。その点が改善されれば今後オールドレンズ母艦として地位を確立すること間違いなしのカメラなので、今後のファームウェアアップデートで改善されることを願います。
また、今回はライカMレンズを装着しましたが、今後クローズフォーカスアダプターや他の様々なマウントのアダプターが出るのがとても楽しみです。Z7よりお手頃な価格であるZ6が発売されたら、ますますZマウント用のアダプターの需要が増えることでしょう。
Photo by MAP CAMERA Staff